ゆるり鑑賞 Yururi Kansho

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「不機嫌なママにメルシィ!」 〜自分探しの旅〜

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公式サイト:http://www.cetera.co.jp/merci/
※音声が出ますのでご注意ください

監督・脚本:ギョーム・ガリエンヌ
共同脚本:クロード・マチュー
美術: シルヴィー・オリヴィエ
撮影:グリン・スペーカールト
音楽:マリー=ジャンヌ・セレロ
衣装:オリヴィエ・ベリオ
(2013年 フランス/ベルギー製作 87分)
原題:LES GARCONS ET GUILLAUME, A TABLE!

※ネタバレを含みます。結末に触れていますので、ご注意ください

【イントロダクション】
「開演5分前」の声に、ステージへ向かうギヨーム・ガリエンヌ。
俳優として成功を手にした彼の、波乱に満ちた人生の物語が今始まる
(公式サイトより転記させていただきました)

ギヨーム・ガリエンヌの才能には感服。けど、その上手さが
少々鼻につく。。。という人もいるかも、なんて思います。
と言いつつ、捉えどころのないようなこの感じは、
結構楽しめました。個性を感じさせるところも素敵

3人兄弟の末っ子ギョームは、ママから女の子扱いされ育ち
いつしかエレガントなママの真似をするようになります。
この自伝的物語を舞台劇に仕立て、自作自演したものが
大ヒットし、後にこの映画が作られたとのことです。

自分の事を女の子だと信じるギョームは、
周りから“ゲイ”扱いされると「そうじゃない!」と主張、
イギリスの学園生活では男の子に恋をして、失恋。
そころがどっこい、最終的にギョームは
運命の女性に出逢うのです。

このちょっと複雑で不思議な物語は
いわゆる“トランスジェンダー”の話というわけではなく、
ギョーム自身のアイデンティティ探しの旅、
そして、ママや叔母達女性への賛美
その為のワンマン・ショーという印象です。

ギヨーム・ガリエンヌは、脇役としては御馴染みの顔ですが、
こんなに器用な人だったのか〜と、初めて認識しました。
彼が映画の中で演じる“ママ”も、全く違和感無くエレガント。

風変わりな家庭環境とはいえ、パリ16区、
裕福な家庭で育ったギヨームの生活はとても優雅。
バカンスにはスペインやドイツのスパへと行き、
生活感はまるで無い(笑)

ドイツのスパでは、腸内洗浄を担当するスタッフ役で
ダイアン・クルーガーが登場。クールービューティが
下ネタ担当って、この落差は好きだけど
かなりベタな笑いでした。

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シネ・リーブル梅田にて鑑賞

 

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