ゆるり鑑賞 Yururi Kansho

映画や海外ドラマ、たまに本の感想を基本ネタバレで

白い馬

監督:アルベール・ラモリス
1952年 フランス
原題:LE CHEVAL SAUVAGE

【物語のはじまり】
南仏カマルグの荒地に、野生馬の一群が生息していた。地元の牧童たちは群れのリーダー、
“白いたてがみ”を何とかして捕らえようとするが、逃げられるばかり。
そんなある日、漁師の少年フォルコ(アラン・エムリイ)が、
ついに牧童たちに捕らわれた“白いたてがみ”の姿を目撃。
(シネマトゥデイより転記させていただきました)

アルベール・ラモリス監督「赤い風船」を観に行ったのですが、
同時上映された同監督作品「白い馬」の方にぞっこん惚れ込んでしまいました。ヾ(〃▽〃)ノ

なんといっても馬が美しい! イキイキと走る姿、人間に抵抗するシーン、
リーダーの座をめぐっての争い、全てがこれぞ躍動感! という感じで
とてもイキイキしてます。すごいカメラワークです、迫力〜!
こういうのを見るとCGでいくら凝った映像造ってもちゃうやろ、とか思ってしまいますね。

主役の少年も美しいんですけどね。白い服を着た少年は白い馬と同様、
凛としていて色気もありますよん。
馬が長いたてがみの間からチラッと少年を見る姿にもゾクッとしてしまう。
モノクロというのが、牧歌的な映像をさらにひきたててましたね。

また、赤い風船で主役を演じていたラモリス監督の息子さん(パスカル・ラモリス)が、
この作品では少年の妹役でよちよち歩きの無邪気な可愛さいっぱいです。
お祖父さん役の人もいい味出てたし、貧しいながらも愛のあふれた素敵な家族やったなぁ。

「赤い風船」は絵本の様な色彩が印象的でかわいい作品でした。私の単純な思考回路の中の
「フランス人=自由を求める、個人主義」というイメージそのままの2作品でしたわん。
劇場で観る事ができてよかった。詩的な映像を堪能しました。
発表された当時にこの作品を見てたら、もっと衝撃的やったやろなぁ。

梅田ガーデンシネマにて観賞。