鉄道員 ピエトロ・ジェルミ、ルイザ・デッラ・ノーチェ 他 (2004/10/20) 日本ヘラルド映画(PCH) この商品の詳細を見る |
昨日、NHKBSにて「鉄道員」(1956年 イタリア)を観る。
【物語のはじまり】
第二次世界大戦後のイタリア。鉄道機関士のアンドレアは幼い末息子サンドロ
にとっては英雄だったが、その頑固さゆえに長男・長女からは疎まれていた。
そして、運転する機関車の事故をきっかけに酒におぼれるようになるアンドレア。
この映画の主人公はなんといっても末息子サンドロ(サンドリーノ)です。
自分の考えを押し付ける父に、働かない長男、結婚のうまくいかない娘、
その上父の仕事まで。。。と暗い出来事ばかりですが、サンドロの存在が
全て払拭してくれます。
一番好きなのは、サンドロが警察につかまってお説教されながらも
机の上のスタンプを押してみたり、ライトのスイッチを入れたりしている
シーン。無条件でかわいい! わざとらしくないこういう演出が、
すんなりこちらの気持ちに入ってきます。
「 ニュー・シネマ・パラダイス」や「 ライフ・イズ・ビューティフル」など
イタリア映画の男の子(子役)は、夢中にさせてくれる魅力があります。
(大人になると憎たらしいんだろうけど。)
そしてイタリア映画の女性は「おんな」という感じ。長女役のシルヴァ・コシナが
若いながらも妖艶で。精神的に不安定で揺れ動いている感じがよく出ていました。
それからなんといっても音楽ですね! フェリーニ作品で有名なニーノ・ロータをはじめ、
哀愁をおびたメロディが独特なイタリアの映画音楽。まだまだ知りたい世界です。
今週衛星映画劇場では「現金に体をはれ」「十二人の怒れる男」「しのび逢い」
そして「鉄道員」と、見ごたえのあるラインナップでした。