公式サイト:http://jinsei-koko.com/
監督・脚本:ジュリオ・マンフレドニア
原案・脚本:ファビオ・ボニファッチ
撮影監督:ロベルト・フォルツァ
編集:チェチリア・ザヌーゾ
美術:マルコ・ベッルツィ
衣装:マウリツィオ・ミレノッティ
録音:ブローノ・ブッパロ
音楽:ピヴィオ / アルド・デ・スカルツィ
製作:アンジェロ・リッツォーリ・Jr
(2008年/イタリア/111分)
原題:SI PUO FARE
※ネタバレ含みます。
【ストーリー】
1983年、ミラノ。
正義感が強いが異端児扱いされる労働組合員のネッロ(クラウディオ・ビジオ)は、
自著がきっかけで別の生活協同組合に異動させられてしまう。
そこに集まっていたのは、法律の改定で廃止した精神病院を出され、行き場のない元患者たちだった。
ネッロはしっかりと稼げるような仕事を彼らにさせようと思い立つが…。
(シネマトゥデイより転記させていただきました)
笑いあり、涙あり、テーマあり、音楽ありのイタリア映画。
エミール・クストリッツァの「黒猫・白猫」を思い出すようなオープニング曲。
ジプシー・ブラスというかロマの音楽が、ノリノリで楽しくなる。
ネッロ役のクラウディオ・ビジオも元患者を演じる俳優達も、お見事!
映画は映像も大切やけど、俳優の演技や個性によってこんなに面白くなるんやなぁと感じます。
この映画によって、イタリアで1978年にこのような「精神科病院廃絶法」が
公布されたという事を知る事ができました。
この時代にすでに、入院による治療よりも地域での外来治療を中心とし、
脱施設化を目指したなんて、進んでるなぁという印象です。
こうしてみると、日本の現状も気になってきます。
映画の話の元となったイタリアの都市トリエステの例も、すごく上手くいった特殊なケースかもしれませんが、
そこを目指す姿勢・考え方には賛同します。実際、色々問題はあるでしょうが。
実際の試みが話のベースになっているせいか、
製薬会社の営業が、医者を接待して薬の量を増やしてもらおうとする様子がサラッと出てきたり、
薬でコントロールする考え方だった医者が経過を見た後、ネッロの試みを評価する態度に出たりする
シーンも意外で面白かったですね。
梅田ガーデンシネマにて鑑賞。