ゆるり鑑賞 Yururi Kansho

映画や海外ドラマ、たまに本の感想を基本ネタバレで

「刑事リバー」(River) 英国発スウェーデン行き

f:id:YURURI:20190113212320j:plain

企画・脚本:アビ・モーガン
演出:リチャード・ラクストン、ティム・ファイウェル、ジェシカ・ホッブス
(2015年制作 英国)
原題:River


昨年録画した「刑事リバー 死者と共に生きる」を、やっと見ました

2015年に英BBC Oneで放送された後Netflixで配信され、2018年秋にAXNミステリーで放映された、全6話です

主演は、ステラン・スカルスガルド(Stellan Skarsgård)
彼は死者と会話するリバー警部補の役

ユーモラスかつ、ゆるい感じでドラマは始まりますが、しばらくすると「あー!」と軽く驚かされます

スウェーデン出身の主人公で、なんといっても死者と会話するわけですから、根底にはどんよりとした空気が流れるわけです
でもこの暗さ、個人的にはすごく好きです

 

そんな中、相棒スティービーのキャラが明るくかつ、物語に影を落とすというアンビバレントな状況ですが、それについてここでは説明しないことにします

f:id:YURURI:20190113212405j:plain

スティービー役のニコラ・ウォーカーは、良い女優さんですよね
彼女が主役の「埋もれる殺意」(Unforgotten)のシリーズはメチャクチャ面白かった(早く第3シリーズ以降見たい!)

そういえば「埋もれる殺意」も相棒はインド系だし、ここでのもう一人の相棒アイラ(アディール・アクタル)もパレスチナ系、そしてリバー自身がスウェーデンからの移民です
地方とは違って、ロンドンはそういう状況が当たり前の都市なんですね

 

上司クリッシーには、「ファントム・スレッド」が記憶に新しいレスリー・マンヴィル

f:id:YURURI:20190113212442j:plain

この人見るといつも、フラン人女優カトリーヌ・フロと間違いそうになります

 

そして、リバーが読んでる本に登場する毒殺魔役にエディ・マーサンが登場し、不気味に彼につきまといます

 

こんな豪華キャスティングで見応えもあるドラマでしたが、犯人のもってきかたが少々強引というか、ちょっと無理矢理な感じがあったかなー。

それでも、他の刑事モノとは異なる個性をもったドラマだと思います
主役がステラン・スカルスガルドというのがいいですねー
どこか孤独を謳歌しているように見えるイギリス人の主人公ではなく、望んでないのに孤独というのが切実で哀しい
それだけに、ラストは目頭が熱くなってしまいました


そういえば「スウェーデン警察クルト・ヴァランダー」は、ロルフ・ラスゴードが主役を演じてたから面白かった
ぶよぶよの体でベッドシーンというのも、妙にリアルで(笑)

ところが、ケネス・ブラナー主演のBBC版「刑事ヴァランダー」は、空気感が違っててなんだか面白くない
妙にスカしてるヴァランダーなんて要らない!とか思ってしまうのも、私がブラナー嫌いだからかな?!

AXNミステリーさん、以前は「スウェーデン警察クルト・ヴァランダー」の放送してたのに、今は「刑事ヴァランダー」しか扱ってないのが非常に残念!
スウェーデン版の復活を望みます