ゆるり鑑賞 Yururi Kansho

映画や海外ドラマ、たまに本の感想を基本ネタバレで

死ぬまでにしたい10のこと

死ぬまでにしたい10のこと 2枚組
監督 イザベル・コヘット
(2002年/スペイン=カナダ)

【物語のはじまり】
23歳のアンは、夫のドン、二人の娘とトレーラーハウスで暮らす主婦。
ある日、突然の腹痛に倒れ、トンプソン医師に余命2ヶ月であることを
宣告される。。。

「パリ、ジュテーム」の中の「バスティーユ」が面白かったので、
イザベル・コヘット(イザベル・コイシェ)監督のこの作品を観たいと
思ってました。

主人公が自分が死ぬ前にやるべき事の準備をする、という話なんですが、
物語は醒めた目線で淡々と進んでいきます。
主人公役のサラ・ポーリーは、この作風にピッタリです。
彼女の独特の個性が、この映画の静かな雰囲気を造り上げてると思いました。

アンの母親役の人は、あれっ、デボラ・ハリーやん!とちょっとビックリ。
私の年代にとっては、ブロンディの人なんで。なんかちょっとうれしかった。
年はかさねているものの、まだまだ色気をふりまいてますね。

製作総指揮が「オール・アバウト・マイ・マザー」や「トーク・トゥ・ハー」の
ペドロ・アルモドバルという事で、なるほどと思う部分もあるんですが、
重いテーマでありながら、まとわりつくような暗さは全く無く、
むしろ軽いタッチで描かれているこの映画(監督の個性なんでしょうか?)、
割と好きです。「あなたになら言える秘密のこと」もぜひ観たい!

そーいえば、ペドロ・アルモドバル「バッド・エデュケーション」
未だ観ていないので気になるし、一つ観ると次の作品に繋がっていくものですね。