ゆるり鑑賞 Yururi Kansho

映画や海外ドラマ、たまに本の感想を基本ネタバレで

抱擁のかけら

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公式サイト:http://www.houyou-movie.com/

監督・脚本:ペドロ・アルモドバル
(2009 スペイン)
原題:LOS ABRAZOS ROTOS

【ストーリー】
愛する人と視力を失った14年前の事故を封印し、名前を変えて生きる脚本家のハリー(ルイス・オマール)。
かつて、ハリーは新進気鋭の映画監督だった。ハリーは主演女優のレナ(ペネロペ・クルス)と
激しい恋に落ちるが、レナには権力のあるパトロン、エルネスト(ホセ・ルイス・ゴメス)がいた。
ある日、逃避行先の島で、二人を悲劇が襲う。(シネマトゥデイより転記させていただきました)

アルモドバルのエロティシズム。ペネロペの色香にクラクラする〜。

最終日に滑り込みセーフで、なんとか劇場鑑賞できました。
最近ボケボケしててこういうミスが多いので、ちょっと気を引き締めていかなくてはっ!

ペドロ・アルモドバル節炸裂!というか、まさにアルモドバルワールドですねぇ。
さらさらと劇的な事が起こったり、大きな秘密が打ち明けられたり。
そういえば、今までのシリアスな作品の中にも、登場人物が秘密を抱えててそれを解放するという
図式がありましたね。監督自身が自分の中の秘密と格闘してた過去を持つからなんでしょうか、等と
想像しています。

盲人であるハリーが道案内をしてくれた女性に触れる様子や、紫のソファから
裸のおしりや足先が見える映像は、エロティックです。
アルモドバルの表現するエロスは、私好みなのかもしれません。
そうなりたかった相手と結ばれる時の、レナとマテオの晴れやかな笑い顔。この明るさがいいよなぁ〜。
陰湿でなくて、ちゃんと大人でかつまっとうなエロティシズムとでも言うか。

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ペネロペ七変化

映画の中で製作する映画が「神経衰弱ぎりぎりの女たち」を思い起こさせるような喜劇だったり、
レナを花開かせる監督マテオの存在がまるでペネロペとアルモドバル監督の関係性を想像させたり。
また、部屋の中の“赤”が印象的で、スペインらしい色彩感覚も楽しかった。

正直言うと、主人公二人には全く感情移入できなかったんですが、ディエゴ親子は気になる存在。
小さい時のディエゴがめちゃキュート。もー、ほんと可愛くてしかたない。
ちなみに成長したディエゴは「海を飛ぶ夢」でハビ役のタマル・ノバスが演じています。

なんばパークスシネマにて鑑賞。


全く関係ないんですが、ここからは個人的な備忘録のようなもので、
先週バンクーバー五輪フィギアスケートのエキシビジョンを見て思った事。

ランビエール選手(スイス)の滑りは、すごくエレガントですね〜。
このエレガントさは、メダルをとったアメリカや日本の選手にはなかった点だと感じました。
それから、プルシェンコ選手(ロシア)のエキシビジョンの滑りはスゴカッた。
こちら側に何か訴えるものがあって。
女子では、長洲未来選手(アメリカ)が好きやなぁ〜。
このフレッシュさ!今この時の彼女の輝きは素晴らしい。