ゆるり鑑賞 Yururi Kansho

映画や海外ドラマ、たまに本の感想を基本ネタバレで

ウェディング・ベルを鳴らせ!

監督:エミール・クストリッツァ
原題:ZAVET
(2007年 セルビア/フランス)

【ストーリー】
ツァーネ(ウロス・ミロヴァノヴィッチ)は、セルビアの山奥の村で
祖父(アレクサンダル・ベルチェク)とのどかな暮らしを楽しんでいた。
ある日、祖父は突然孫に都会へ行って牛を売った代金で3つの約束を果たせと命じる。
1つ目は聖ニコラスのイコンを買うこと、2つ目は自分用のお土産を買うこと、
そして3つ目は何と嫁を見つけることだった。
(シネマトゥデイより転記させていただきました)

ウズ、ウズ、うずまきー。
空を飛んだり、宙に浮いたり、上を下へのお祭り騒ぎ!

陽気な音楽とともに幕はあがって、あーこの感じやなぁとちょっとワクワク。
じい様が不思議な手作り道具を駆使して、外の様子を伺うところなんかは
黒猫・白猫」を思い出してうれしくなる。
猫をはじめとする動物の使い方がやっぱりさりげなくよろしいですなぁ。

ツァーネ少年は真っすぐでよいけれど、私としては祖父の方が気になる。
あんなスーパーミラクルなじい様なやっぱりステキ。
ボサが追いかけたくなるのもわかるなぁ。
彼女の求婚者が懲りずに現れるシーンもバカバカしくておもしろい。

数いる登場人物の中でも私のお気に入りになったのは、
スキンヘッドの兄弟コンビ。不死身かっ!

マフィアから少女を救出するなんて「タクシードライバー」さながらのお話のはずなのに、
現実離れしたクストリッツァ作品では、こんなドタバタになってしまう。
人間のグロテスクな醜さもストレートに見せつつコメディにしてしまってるのは、
すごいなぁ。

でも、正直テンションの高さにちょっと疲れました。一番ドタバタ度が高い作品では?
観る側のその時の状態にもよると思いますが、今日は乗り切れなかったわぁ、残念。

やっぱり、小ネタが多くて一度では見きれない感がありますね。
あの村にも一度は行かなくては。りんごの中で泳いでみなくては。

梅田シネ・リーブルにて鑑賞。