ゆるり鑑賞 Yururi Kansho

映画や海外ドラマ、たまに本の感想を基本ネタバレで

サイドウェイ ★

サイドウェイ(特別編) [DVD]サイドウェイ(特別編) [DVD]
(2008/11/19)
ポール・ジアマッティトーマス・ヘイデン・チャーチ

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監督 アレクサンダー・ペイン
(2004年 アメリカ/ハンガリー

【物語のはじまり】
作家志望のマイルス(ポール・ジアマッティ)は、さえない国語教師。
大学時代からの友人で落ち目の俳優ジャック(トーマス・ヘイデン・チャーチ)と、
カリフォルニアのワイナリーを巡る旅に出る。

いいんです! 好きなんです! こういうの。
ツタヤのレンタル半額で「お店のお勧め」とあったので、
予備知識なしになんとなく借りたら当たり!でした。

ポール・ジアマッティが、人生に失望しているダメ中年男を演じています。
アメリカン・スプレンダー』では実在のマンガ家ハービー・ピーカー
演じていたポール・ジアマッティは、まるでドキュメンタリーかと
思わせる様なリアリティがありました。
(実在のハービー・ピーカーが登場するシーンもありますがそっくり)

この映画でも彼の醸し出す雰囲気が、たまりませんなぁ。
アバウト・シュミット』のアレクサンダー・ペイン監督とわかり、
なるほど〜と思いました。
冴えないオッサンの哀愁がこちらにもじっとりと伝わってきます。

プレイボーイでセックス中毒とも言えるジャックを演じる
トーマス・ヘイデン・チャーチに関しては何も知らないんですが、
このバカバカしいキャラクラーの存在を有意義なものにするには
充分な俳優さんですね。

『今宵、フィッツジェラルド劇場で』でデンジャラス・ウーマンを演じていた
ヴァージニア・マドセンもさりげなくよかった。この人には何故か母性を感じます。

もちろん、ワインに関するうんちくも所々出てきます。
ワインにうとい私でも、マイルスが自分自身を喩える様に
ピノ種にこだわる理由を語るシーンは何かキラメクものがありました。

クスクス笑いが詰まったちょっとせつない、大人な作品。
ワイン好きな方はもちろん、そうでない人も楽しめるのでは。