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ゆるり鑑賞 Yururi Kansho

映画や海外ドラマ、たまに本の感想を基本ネタバレで

「ブルーバレンタイン」 〜あまりにリアルな男女のおはなし〜

映画 は行

BLUE VALENTINE

公式サイト:http://www.b-valentine.com/

監督・共同脚本:デレク・シアンフランス
共同脚本:ジョーイ・カーティス
共同脚本:カミ・デラヴィーン
撮影:アンドリー・パレーク
(2010年 アメリカ)

※激しくネタバレ含みます!

【ストーリー】
結婚7年目を迎え、娘と共に3人で暮らすディーン(ライアン・ゴズリング)と
シンディ(ミシェル・ウィリアムズ)夫妻。努力の末に資格を取って忙しく働く妻シンディに対し、
夫ディーンの仕事は順調ではない。(シネマトゥデイより転記させていただきました)

うーん、すごく生々しいですね、この話。
男女の間の仲たがいというのは、どちらが悪いとは言えないケースが多いと思いますが、
ここに登場する二人共の気持ちがわかる気がするし、それだけになんだか見ていて辛い。

恋愛時代の情熱の激しさを持ち続ける夫婦なんておそらくあり得ないでしょうが、
相手のこういう所が好きなんよね〜とか、この人といると楽しい〜とか、安らぐとか、
そう感じる瞬間があるからこそ、パートナーとずっとその一緒にいたいと感じるのに。。。。

シンディのディーンに恋する気持ちは、すっかり冷めています。
決定的なのは、相手に触れられる事を嫌がってるところ。ここまで心が離れてしまうと、
そんな相手と一緒に暮らすのは辛いんやろなぁと、そのあたりはよく伝わってくる。

一方、「他には何も望まない。大切なのは家族だ」という言葉にあるように、
ディーンの視線は常に妻と娘に注がれています。客観的に見るといい夫なんやけども、
向上心のあるシンディから見ると、成長しようとしない夫にはイライラするんでしょうね。
元々は、ありのままの自分を受け入れてくれたディーンの優しさに惹かれた彼女のはずやのに。
ディーンの方はシンディと違い、全く変わってない。そこが彼のいいところでもあり、
悪いところでもあるという事でしょうか。

きみに読む物語」(2004年)でライアン・ゴズリングが演じたノアと、
ディーンはなんだか似ています。
一目ぼれした身分違いの相手に果敢にアタックする肉体労働者で、優しくて一途。
けれど、「きみに〜」は、話が綺麗にまとまりすぎてるような気がするし、
個人的には今作の方がいろんな意味で味わい深く感じます。

ゴズリングは老けた感じを出す為に、髪の毛を抜いたとか。
結婚後、すっかり所帯じみてるディーンのモッサリ感、上手いです。

ミシェル・ウィリアムズは、シネフィル・イマジカで放映された主演映画
「ウェンディ&ルーシー」(2008)を最近見た所だったのですが、
繊細さとふてぶてしさが同居しているような不思議な魅力を持つ女優さんですね。
主演俳優二人の魅力も、この映画の大きな力になっています。
どこかで見たような男女を描きながらも、こんなに心惹き付けられる作品に
仕上がっているのはスゴイなぁ。

この後、この夫婦はどうなるのか、そんな話題で見た後の話が盛り上がりそう。
どちらにしても、この二人は一度別れるべきやと私は思いましたが。
離れてみて気づく相手の大切さ、というのもあるやろうし。
いづれにせよ、夫婦間でちゃんと話をする、相手に気持ちをちゃんと伝えるというのが、
すごく大切な事やなぁとあらためて思い知らされます。ハイ。

梅田ブルク7にて鑑賞。