ゆるり鑑賞 Yururi Kansho

映画や海外ドラマ、たまに本の感想を基本ネタバレで

猫が行方不明

猫が行方不明
監督・脚本 セドリック・クラピッシュ
(1996年/フランス)

【物語のはじまり】
メイキャップ・アーティストのクロエ(ギャランス・クラヴェル)は、
3年振りのヴァカンスに行く予定。
しかし、愛猫「グリグリ」を預けようとして、
同居人や友人等周りの人にことごとく断られてしまう。
人づてに噂を聞いた老婦人に猫を預けたクロエだったが、
ヴァカンスからパリに戻ると「グリグリ」が行方不明に。。。。

「家族の気分」が面白かったので、
クラピッシュ作品をさっそくDVDで鑑賞しました。

パリの下町の人間模様、いかにもフランス映画らしいヒューマン・コメディ。

マダム・ルネを始めとする老婦人達がパワフルでユニーク。
親切だけどちょっと頭の回転が遅い移民青年や、ゲイの同居人とその彼等、
シンプルなストーリーの中で人間達が息づいています。
クロエ役のギャランス・クラヴェルは、何かつまらなそうな表情が似合う。
今の自分に不満を感じながら、どう変わっていいのか
今ひとつわからない雰囲気がよく出ていて、
どこにでもいそうな女の子の役をイキイキとリアルに演じてました。
「ルパン」(2004年)のロマン・デュリスが、
めっちゃにやけた兄ちゃん役で出てて、
ちょっとこの役ではキモイ(ファンの方すみません)。
ロマン・デュリスってクラピッシュ作品の常連なんですね。
無知なもんで、全然知りませんでした。

地味で、派手なストーリー展開はありませんが、
最後にはちょっとホンワカ幸せ気分な映画です。