ゆるり鑑賞 Yururi Kansho

映画や海外ドラマ、たまに本の感想を基本ネタバレで

フーリガン

フーリガン
監督 レクシー・アレクサンダー
(2005/アメリカ、イギリス)

【物語のはじまり】
ハーバード大学でジャーナリズムを専攻するマット(イライジャ・ウッド)は、
ルームメイトに麻薬売買の罪を着せられ、放校処分となってしまう。
傷心のまま姉の住むロンドンへ渡ったマットは、姉の夫の弟であり、
フーリガン・ファームのリーダー、ピート(チャーリー・ハナム)と出逢う。。。

物語の始まりにはヘナチョコな主人公が、いろんな体験をして成長していく話なんですけど、
私にとっては主人公マットが鬱陶しい存在で、結構いらいらさせられながら、
最後まで気になって見てしまいました。
あ〜、イライジャにピッタリの役やったなぁ。

大前提として、この映画に描かれているフーリガンには全く共感できません。
文化が違うとかフットボールの歴史が浅い等という事は関係なく、
大の大人が群れて行動するのもめちゃ格好悪いし、
大多数の健全なフットボールファンと彼等は全く異質な存在だと思います。

もちろん、この映画では暴力では何も解決しないし、不毛だという事を
描いているんですが、それよりも。。。

主人公が、今まで知らなかった暴力を振うことで生まれる一種の陶酔感を味い、
そこからいきなり、自分とは違うフィールドの輪の中に臆面もなく入りこみ、
かなり浮き足だってるんです。
ある意味、周りのフーリガンよりたちわるいんですよね。

最終的にはまぁ、ラストは結構それなりにスッキリとはします。

※ここからネタバレ含みます。
監督は女性らしいのですが、みんなの足をひっぱって悪い結果をもたらす役を、
唯一出て来る女性にあてはめるなんて、マッチョな映画によくあるパターンで
ちょっとガッカリしました。