ゆるり鑑賞 Yururi Kansho

映画や海外ドラマ、たまに本の感想を基本ネタバレで

パーマネント野ばら

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監督: 吉田大八
原作: 西原理恵子
(2010年 日本)

公式サイト(音が出ます!)

【ストーリー】
娘を連れて出戻ったなおこ(菅野美穂)と、その母まさこ(夏木マリ)が営む
町に一つの美容室「パーマネント野ばら」。町の女性たちは日々店に集ってはおしゃべりに興じ、
恋にまつわるさまざまな悩みや人には言えない小さなうそを告白していた。
(シネマトゥデイより転記させていただきました)

西原理恵子の同名漫画↓を吉田大八監督が映像化。

パーマネント野ばら (新潮文庫)パーマネント野ばら (新潮文庫)
(2009/02)
西原 理恵子

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圧倒的にせつない。

上のストーリー紹介文だけ読むと、まるでレバノン映画「キャラメル」みたな美容室かと思いますが、
とんでもない!
店の売りは“パンチパーマ”やし、お客さんのおゲレツな下ネタには目が点(←死語ですか?)です。
この町のパンチ率の高さに、それはないやろーっと思わずツッコミ入れたくなりますよ。

サイバラワールドではよく見かける気がする、悲惨な現実を笑いとばす登場人物たち! パワフルです。
時々西原理恵子さんに似てる気がした、みっちゃん役の小池栄子さん、よかった〜。

幼馴染のともちゃん(池脇千鶴)、義父カズオ(宇崎竜童)、極めつけはみっちゃんの父親!
そのキョーレツな個性に、鑑賞中眠くなることは決してないと思います。フフッ
そういえば、山の中に住むジジ・ババの不思議キャラもいたなぁ。

そうそう、夏木マリさんのセリフが時々「千と千尋〜」“ユバーバ”のそれに聞こえてしまって、
ちょっと困りましたヨー。これって私だけでしょうか?!
思わずフイたカズオのセリフもありました:「男の人生は真夜中のスナックや」

そんな中、唯一まともで素敵なこの方、カシマ先生(江口洋介)
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ラストの方で、思わずドキッとして胸がキュン!としました。不意をつかれたという感じでしょうか。
終わり方も素敵。特にファンではないんやけど、菅野美穂さん良かったです。

胸に大きな傷を抱えたまま生きるなおこ、彼女を見守り続ける周りの人達。
そんな静かな優しさに感動してしまった。

シネ・リーブル梅田にて鑑賞。