ゆるり鑑賞 Yururi Kansho

映画や海外ドラマ、たまに本の感想を基本ネタバレで

ベンジャミン・バトン 数奇な人生

ベンジャミン・バトン  数奇な人生 (角川文庫)ベンジャミン・バトン 数奇な人生 (角川文庫)
(2009/01/24)
フィツジェラルド

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↑ 原作はまだ読んでませーん。

監督:デヴィッド・フィンチャー
(2008年 アメリカ)
原題:THE CURIOUS CASE OF BENJAMIN BUTTON

80代の男性として誕生し、そこから徐々に若返っていく運命のもとに生まれた男
ベンジャミン・バトン(ブラッド・ピット)。時間の流れを止められず、
誰とも違う数奇な人生を歩まなくてはならない彼は、愛する人との出会いと別れを経験し、
人生の喜びや死の悲しみを知りながら、時間を刻んでいくが……。
(シネマトゥデイより転記させていただきました)

物語性のおもしろさと美しい映像に、時のたつのも忘れる。

167分という上映時間にひるみながらも、大好きなケイト・ブランシェットが出てるし、
フィッツジェラルド原作という事もあり思いきって観に行きました!

F・スコット・フィッツジェラルド原作の映画といえば「華麗なるギャツビー
グレート・ギャツビー)です。このなんとも不条理な感じのするお話と、
ミア・ファローのヒステリックなキャラクターが、
色々な意味で映画らしくて好きな作品。
華麗なるギャツビー」でギャツビー役だったロバート・レッドフォード
何かと比較されるブラッド・ピット
彼が、同じくフィッツジェラルド原作作品の主役というのも面白いですね。

ベンジャミンが出会う色々な人のエピソード、その一つ一つが面白く、心温まる。
雷に7回も打たれた男(その映像が面白くて、次はいつ登場するのかと
ひそかに心待ちにしていました)。
動物園で猿の檻に入れられたブッシュマン(その後のベンジャミンに
かなり影響を与えたと思われました)。
ティルダ・スウィントン演じるドーバー海峡を泳いで渡りたい!彼女も良かったし、
マイク船長もいいよねーキャラが。
このエピソードの全てが原作にもとづいたものなのか脚本オリジナルなのかは
わかりませんが、クイニーママをはじめとして素敵な人たちがこれでもかっと出てきます。

そして、そんな人達とも必ず別れの時が来るんですね。
老人ホームで育ったベンジャミンは人の死、別れというものを自然と悟っている様でした。
そして、ここに出てくる人達の最後のときがみんなやすらかで、とても印象的。
朝焼けの美しいベンチのシーンも印象的です。

それにしても、ケイト・ブランシェットうつくすぃーい!
バランシンのバレエ団所属という設定だったんでしょうか?!
「ダンスはラインよ」(違った?)のお言葉どおり、ボディラインがダンスと相まって、
レストランからの帰り道靴を脱いで踊るシーンも幻想的で奇麗でしたよー。
娘に話した事のなかったダンサー時代の事を聞かれた時の、
誇らしげな顔も印象的で可愛かったしね。

少々不自然さはありましたがB.ピットの若い頃がまた見られた様で、
その楽しさ、懐かしさもありましたよ。

TOHOシネマズなんばにて鑑賞。
 
私が読みたいのはこちらの自選短編集↓(ベンジャミン・バトンは入ってません!)

若者はみな悲しい (光文社古典新訳文庫)若者はみな悲しい (光文社古典新訳文庫)
(2008/12/09)
F.スコット フィッツジェラルド

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