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ゆるり鑑賞 Yururi Kansho

映画や海外ドラマ、たまに本の感想を基本ネタバレで

「星の旅人たち」 〜再生への道〜

the way

公式サイト:http://www.hoshino-tabibito.com/

監督・脚本・製作:エミリオ・エステヴェス
製作:フリオ・フェルナンデス、デヴィッド・アレクザニアン
撮影:ファン・ミゲル・アスピロス
編集:ラウル・ダバロス
音楽:タイラー・ベイツ
美術:ヴィクトル・モレノ
衣装:タティアナ・エルナンデス
(2010年 アメリカ/スペイン 128分)
原題:THE WAY

※ネタバレ含みます。

【ストーリー】
人生の"道"を見失った初老の男がひとり。アメリカ人眼科医のトム(マーティン・シーン)は、
ひとり息子ダニエル(エミリオ・エステヴェス)の突然の訃報に、途方に暮れる。
サンティアゴ・デ・コンポステーラ巡礼の初日、嵐に巻き込まれ、不慮の死を遂げたというのだ。
果たして、ダニエルは何を想い、旅に出る決意をしたのか?
トムはその真意に確かめるべく、亡き息子のバックパックを背に
サンティアゴ・デ・コンポステーラへと旅立つ‥。
(公式サイトより転記させていただきました)

監督エミリオ・エステヴェスが自分の祖父に捧げた作品。
この映画の主演マーティン・シーン(本名はラモン・ジェラルド・アントニオ・エステベス)の父親、
つまり監督の祖父は、サンティアゴ・デ・コンポステーラの南側に位置する県の出身ということ。

とは言っても予備知識無しで観たので、息子ダニエル役の人はマーティン・シーンと似てるなぁなどと
ぼんやり思ってました。エミリオ・エステヴェスが過去に出演していた青春映画は
たぶん何本か見ているはずやけど全く覚えてないし、彼の監督作品を見るのもこれが初めて。
トムとその息子ダニエルを演じた二人が、本当の親子ならではの良い雰囲気を出していました。

映画の空気感は好みなんですが、なんというか惜しい!感じでしょうか。

サンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路を題材にした作品、「サン・ジャックへの道」
大好きなもんですから、ついつい点数が辛くなってしまうのかもしれません。

トムが息子を想いながら一人歩く、そんなシークエンスはしっとりと見ごたえがあります。
川にリュックを落としてハラハラしましたが(あの川からよく陸に戻れたよなー)。
彼が歩く事で息子について考え、自分を見つめ、散らばった思いを集め、それらを一つにする。
そんな過程を見守るような気持ちになる、素敵な映画なんですが。。。

全体的に演出が“ベタ”というか、特にロマの親子のエピソードはとってつけたようで、
なんだか急につまらない気分になってしまったのは事実です。
あんな風に、他者を通して父と息子の関係を物語る必要は果たしてあったのか?疑問でした。

最初はオランダ人を避けようとしていたトムが、一緒に歩く人たちを受け入れるでもなく
拒否するのでもなく、自分のペースを守るところには共感できたんですが、
最終的にはちょっとお友達気分を前面に出しすぎっぽいかな。
一人旅での人との出逢い、それはそれで楽しいので、
ホテルで一つの部屋に集まる心理はすごくわかりますけど。

それでも、この美しい深みのある風景を見ていると、この巡礼路を歩いてみたくなる映画です。
最初に出てきたカリフォルニアの青い空、爽やかやけど何か奥行きのない風景とは対照的です。

タイトルで思い出したのはこの本↓

星の巡礼 (角川文庫)星の巡礼 (角川文庫)
(1998/04)
パウロ・コエーリョ

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読書会がきっかけでパウロ・コエーリョを知ったのですが、この本は未読。
彼がサンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路を歩いた時の体験がベースになっているらしい。
この本も、パウロ・コエーリョ独自の神秘的な世界観なのでしょうか。読んでみたい。

シネ・リーブル梅田にて鑑賞。