ゆるり鑑賞 Yururi Kansho

映画や海外ドラマ、たまに本の感想を基本ネタバレで

ペネロピ

ペネロピ (ハヤカワ文庫 NV ケ 6-1)ペネロピ (ハヤカワ文庫 NV ケ 6-1)
(2008/01/08)
マリリン ケイ、リース・ウィザースプーン(序文) 他

商品詳細を見る

監督:マーク・パランスキー
(2006年 イギリス/アメリカ)

【物語のはじまり】
裕福な名家ウィルハーン家にかけられた呪いの為、ブタの鼻と耳を持って生まれた
ペネロピ(クリスティナ・リッチ)は、家の中に隔離されて成長する。
一族にかけられた呪いを解くただ一つの方法、ありのままの彼女を愛し結婚してくれる
男性を探す為、母親(キャサリン・オハラ)は躍起になっていたが・・・。

キュートでキッチュ。クリスティナ・リッチにピッタリの作品。
可愛い映画ですね。ペネロピの部屋や衣装等、遊び心があって色使いも素敵。
少しダークなトーンというのも舞台となるロンドンの雰囲気にピッタリ。
ブタの鼻と耳を持つ顔。うまくイメージできなかったんですけど、
意外にすんなり目が慣れたのはC.リッチだったからでしょうか。
これは単なる団子鼻とかじゃなくて、あきらかに豚の鼻なんです!
それでも段々可愛く思えてくる位、主人公が聡明で魅力的なんですよー。

ペネロビだけじゃなく、この映画に出て来る人達はみんな欠点はありながらも
愛すべき人達で、ウィルハーン家の秘密を追い回す記者、自分本位なペネロピの母親、
バカ丸出しの銀行員頭取の息子さえ、なんだかほほえましく感じてしまいます。
そして、「ナルニア国物語」ライオンと魔女)の“タムナスさん”、
ジェームズ・マカヴォイもダメダメさ加減がすっごくよかったよー。
何日もお風呂も入らずポーカーしてたんちゃう? といいたくなる様な不潔な
ボサボサ髪でも何となく許せててしまう雰囲気なんです。
(個人的には気弱な“タムナスさん”が彼の最高のハマリ役という気がしないでもないけど。
これに私、すごくはまりましたから。)
映画の製作にも名を連ねているリース・ウィザースプーンはいけてる姉さんとして
登場していました。この人、コンサバな格好するよりストリート系のファッションの方が
ずっと美人さんに見えますね。おいしい役です。

主人公が他力本願じゃなくて、自分の意志と力で道を切り開いて行くというのが
当然の事ながら気持のいい物語でもあります。とにかくこの映画のセンスが好き。

テアトル梅田にて鑑賞。翌日が祝日のレディースデイという事もあってか、
最終回は立ち見の人も含め女性で一杯でした。