ゆるり鑑賞 Yururi Kansho

映画や海外ドラマ、たまに本の感想を基本ネタバレで

マーサの幸せレシピ

マーサの幸せレシピ
監督 サンドラ・ネットルベック
(2001年/ドイツ)


【物語のはじまり】
ドイツ・ハンブルクのフランス料理店。
優れたシェフのマーサ(マルティナ・ゲデック)は、
完璧主義で自分の主義を曲げないタイプゆえに、
時には店の客と揉める事も。店のオーナーからは
街で2番目のシェフと言われ、精神科に通わされている。
ある日マーサは、姉の突然の事故死によって
8歳の姪リナ(マクシメ・フェルステ)と暮すことになるが。。。。

お盆休みという訳ではないんですが、1週間以上ぶりの
更新になってしまいした。ごめんなさい!!!!

さて、前々から見たいと思ってたこの作品、アメリカで
リメイクされたキャサリン・ゼタ=ジョーンズ主演の
「幸せのレシピ 」が9月に公開されるんで、その前に見なければ!
と、オリジナルをやっとDVDで鑑賞しました。

マルティナ・ゲデックって、気難しくてクールなイメージの役が
似合いますよねー。感情表現が苦手なマーサにたぶって見えます。
そんなマーサの前に、陽気なイタリア人シェフ、マリオが現れるんですが、
このマリオのいい加減さがマーサを苛つかせるんですね。
マーサとしては自分の職場を奪われる危機感と共に、
このイタリア男のルーズに見える部分に反感を持ったのだと思います。
自分が完璧主義でキッチリしている人って、きっとテキトーな感じの人には
イライラするんじゃないでしょうかねぇ。

マリオ役は、「パリ ジュテーム」に出演していた
セルジオ・カステリットが演じていますが、雰囲気ピッタリでした。
(そういえば、平成の無責任男 高田純次もイタリア男っぽい様な。)

このマリオの出現によって、最初は反発していたマーサの乾いた心が
だんだんと潤っていくという展開は結構、想像のつくところですが、
わざとらしくない自然な演出でなかなか楽しく見せてくれます。

印象的だったシーンは、マーサが家で食事を作って、自分は食べないのに
リナには食べるようにすすめる所です。その後の、厨房でマリオが
パスタをいかにも美味しそうにリナの前で食べてみせるシーンとの
対比が面白かった。自分が楽しんでこそ、というマリオの生き方が
あらわれてて素敵でした。
「〜しなければ」とう考え方をやめて、単純に人生を楽しむ事の
大切さを思い出させてくれる様な作品ですね。

それにしても、一流シェフのマーサが何故あんなに食べる事に無頓着なのか
不思議やったけど、その辺がマーサの性格や心情を表していると
いう事なのでしょうか。