ゆるり鑑賞 Yururi Kansho

映画や海外ドラマ、たまに本の感想を基本ネタバレで

17歳の肖像

映画 17歳の肖像 オリジナルサウンドトラック映画 17歳の肖像 オリジナルサウンドトラック
(2010/04/07)
サントラジュリエット・グレコ

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監督:ロネ・シェルフィグ
脚本・製作総指揮:ニック・ホーンビィ
製作:フィノラ・ドワイヤー / アマンダ・ポージー
原作:リン・バーバー
製作総指揮:デヴィッド・M・トンプソン / ジェイミー・ローレンソン /
ジェームズ・D・スターン / ダグラス・ハンセン / ウェンディ・ジャフェット
撮影監督:ジョン・デ・ボーマン
プロダクションデザイナー:アンドリュー・マッカルパイン
編集:バーニー・ピリング
音楽:ポール・イングリッシュビィ
衣装デザイナー:オディール・ディックス=ミロー
メイクアップ、ヘアデザイナー:リジー・イアンニ・ジョルジュ
音楽スーパーバイザー:クリ・サヴィッジ
ラインプロデューサー:カロライン・レヴィ
キャスティグ・ディレクター:ルーシー・ビーヴァン
英題:AN EDUCATION
字幕翻訳:野口尊子
(2009年 イギリス製作)

【ストーリー】
1961年、16歳のジェニー(キャリー・マリガン)は、ロンドン郊外の街で平凡で退屈な日々を送っていた。
父(アルフレッド・モリナ)は成績優秀な娘をオックスフォード大学に進学させようと躍起になり、
彼女はそのことに反発を覚えていた。そんなある日、彼女はデイヴィッド(ピーター・サースガード)という
年上の男性と出会い……。(シネマトゥデイより転記させていただきました)

公式サイト(音声が出ると思われます。お気をつけください)

イギリス人ジャーナリストの回想録を「ハイ・フィデリティ」の作者ニック・ホーンビィが脚本化し、
監督はあの「幸せになるためのイタリア語講座」のロネ・シェルフィグ!
その情報だけで観に行かねば!と思っていたのですが、他にも嬉しい発見がいろいろありました。

舞台は1961年のロンドン郊外。イギリスの教育制度はよくわかりませんが、大学進学を目指す
グラマースクールというものなんでしょうか? 主人公はオックスフォード大を目指しています。
(※この時代の学校制度に詳しい方がいらしたら、ぜひ教えてください)
頭の上に本を載せてのウォーキングや社交ダンス等、日本では見ることのない授業風景が続きます。

主人公ジェニー役のキャリー・マリガン。。。。どこかで見た事あるような。
今年のアカデミー賞授賞式で見た彼女は、ブロンドのショートカットでベリーキュート!でした。
美人というよりは愛嬌たっぷり顔の彼女ですが、この映画では知識欲旺盛で優等生な役。

カミュの「異邦人」。そういえば高校生の頃読みましたねー。私には全く面白くもなんともなかったですけど。
ジェニーや友人達は、実存主義についてあれこれしったかぶりなおしゃべりを展開させてます。
そんな彼女の知的欲求にも一見こたえてくれそうなデイヴィッドを、今作で唯一イギリス人俳優でない
ピーター・サースガードが演じています。外見的には少女がときめくタイプには見えませんが(笑)、
彼の行動のスマートさや未知の世界を見せてくれる「大人」な感じに惹かれる少女の気持ちには、
無理なく同意できます。
それにしてもサースガード、胡散くささいっぱい!ですけどね。やっぱりパリには行きたいもんなぁ〜。
「私は将来フランス人になって、そしてパリに住む」→この言葉、なんか聞いた事あるなぁ。
an EDUCATION 01
当時のファッションやヘヤスタイルも可愛い。

an EDUCATION 02
ジョー・ライト監督の「プライドと偏見」でベネット家の長女ジェーンを演じていた
ロザムンド・パイクは、やはりクール・ビューティ。

そして、キャリー・マリガンは「プライドと偏見」でジェーンの妹キティ役やったんやぁ。
プロフィールを見てやっと納得。役柄とはいえ、あの想像しくて軽率なキティがねぇ。うーん。
プライドと偏見」は本・映画ともにすごく好きでベネット家それぞれの人物にも思い入れがあるだけに、
感慨深いものがあります。姉妹役やった二人の共演というのもなんとなく嬉しい。

ちなみにヘレン役の役を演じたロザムンド・パイク自身は、かつてオックスフォード大学で英文学を専攻、
フランス語を流暢に話し、チェロもたしなむという事ですから、面白いですね。
それを知った上で思い出すと、彼女のセリフはすごく皮肉〜。

ジェニーの思い込みが増すにつれ、両親や友達、先生を見下した態度になっていく様子がリアル。
男友達は、もう子供扱いされてるし。自分が大人になったら、間抜けやけど善良な彼の可愛いさは
きっと理解できるんやろうけどね。グラハム君役のマシュー・ベアードは私の大好きなTVシリーズ
フロスト警部」で5才の時にデビューしたとプロフィールにあるし、気になるところ。
子役に注目しつつ「フロスト警部」のDVDを見直そうかな。

そんなこんなで、やっぱり英国物を観ると俳優陣を含めいろんな楽しみがあって興味深い。
主人公が前を向いて歩いていく、そんな話が実話に基づいてるなんて勇気づけられますし。
スタッブズ先生が素敵やったなぁ。

TOHOシネマズ梅田にて鑑賞。