ゆるり鑑賞 Yururi Kansho

映画や海外ドラマ、たまに本の感想を基本ネタバレで

オーケストラ! チャイコフスキーの誕生日に

オーケストラ!オーケストラ!
(2010/04/21)
サントラ

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監督・脚本:ラデュ・ミヘイレアニュ
共同脚本:アラン・ミッシェル・ブラン
共同脚本:マシュー・ロビンス
音楽:アルマン・アマール
製作:アラン・アタル
撮影:ローラン・ダイヤン
美術:クリスチャン・ニクレスク
衣装:ヴィオリカ・ベトロヴィッチ
(2009年 フランス)
原題:LE CONCERT

【ストーリー】
かつてボリショイ交響楽団の天才指揮者だったアンドレ(アレクセイ・グシュコフ)は、
今はさえない劇場清掃員として働いていた。
ある日、出演できなくなった楽団の代わりのオーケストラを探しているというFAXを目にした彼は、
とんでもないことを思いつく。
それは、いまや落ちぶれてしまったかつての仲間を集めて楽団を結成し、
コンサートに出場するというものだった。(シネマトゥデイより転記させていただきました)

公式サイト(音が出ます!)

チャイコフスキー ヴァイオリン協奏曲ニ長調、その調べに心ふるえた。

ゴールデンウィーク中の映画館の混雑を予想して、やっと平日になった!とばかりに出かけました。
がっっ!!!! なんですかっ、この映画の混雑ぶりはっ! 
いくら上映開始時間10分前とはいえ、平日に立ち見の16番目とは。
私事ですが4月末で短期の仕事も終了し「ゆっくり映画を観る」という、
失業者であるがゆえの特権を駆使するゾォー!と意気込んでたのに、トホホ。
梅ガデさんが大入り満員なのは喜ばしいことではありますが、こういう入りの時は
エンドロールでバタバタ帰る人が多いのにも困惑。

そういう訳で床にじか座りしてたんで、開始後すぐにオシリが痛くて。(笑)
これは最後までもつかな。。。と不安でした。立つと後ろの人が見えないし。
それでも体制を変えつつ、いつの間にか映画に夢中になって結局余裕でしたね。
124分もあったんですか?!という気もします。終わりよければすべて良し。

それはこの映画の内容にも言える事で、上手いですね〜。
ラスト、コンサートのシーンで観る側の興奮が頂点へと向かうというこのパターン!
普通にありそうで、最近あんまりなかった気がします。
そこにいたるまでの全てが、この一曲の為の伏線とも言えるのかなぁ。
あ〜、音楽の素晴らしさに涙を流すのってやっぱり快感ですね。

↓自身もユダヤ系のメラニー・ロラン。作品に輝きを与えています。
orchestra2

アンドレイとサーシャ以外のメンバーの音楽に対する姿勢が極端に描かれすぎて(綿密なリハなしに
結果がついてくるとは到底思えないし)、この空騒ぎ的部分はあまり好きではないんやけど。
私が真面目にとらえすぎなのかもしれませんね。
同監督作品「約束の旅路」を観た後も、感動したけどありえない〜等という感想を記してる私は、
かなりの頑固モンなんやろうと思います。

それでも、アンヌ=マリーの出生にまつわる秘密の見せかたと音楽の素晴らしさの相乗効果で
結果、気持ちは大盛り上がりでした。音楽にのせてその後のエピソードを見せるという方法も
さりげなく盛り上がりを持続させてくれるし。

また、マネージャーのガブリーロフ(電話の応対が可笑しい〜)や
シャトレ座の支配人デュプレシといった強烈なキャラクターは、はずせない存在ですねぇ。

orchestra1

くるみ割り人形」等のバレエ音楽でなじみのあるチャイコフスキーですが、
実は今日5月7日、生誕170年なんですね〜。なんというタイミング!

梅田ガーデンシネマにて鑑賞。