ゆるり鑑賞 Yururi Kansho

映画や海外ドラマ、たまに本の感想を基本ネタバレで

10月第1週/第2週から公開(大阪市内)の映画で気になるのは

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あちこちでコスモスを見かける季節になってきました
が、昨日から季節はずれの蒸し暑さです
毎週のように来る台風にも、うんざり
こんな時は体調を崩しがち。みな様、お気をつけくださいませ

10月第1週&第2週から大阪市内で上映の映画、その中から気になる作品を紹介します

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「顔たち、ところどころ」“アート”は楽しい!

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公式サイト:http://www.uplink.co.jp/kaotachi/

脚本・監督・出演:アニエス・ヴァルダ、JR
製作:ロザリー・バルダ
共同製作:チャールズ・S・コーエン、ジュリー・ガイエ
(2017年/フランス/89分)
原題:Visages Villages

※ネタバレを含みます

【ストーリー】
映画監督アニエス・ヴァルダとアーティストJRが、フランスの地方をめぐりつつアート作品を作っていく、ロードムービー

 

芸術がスーッと気持ちに入ってくる感覚、そして圧倒的なセンスの良さ!
もう一度見に行きたくなるような、温かさを感じる映画でした
個人的には、アニエスのドキュメンタリーは眠くなる傾向があるんですが、今回は一瞬だけ(笑)
「計画しない」と言いつつ、結構作り込んでる?と思いますが、やっぱりJRの存在は大きかったよ!


フライヤーを見ただけでは、具体的にどんな映画かわかりにくいかもしれませんね
JRというアーティストを私はこの映画で初めて知ったので、アニエスと一緒にどういったモノを作るのか、予備知識なしで見始めました

冒頭、この二人の出会いを語る映像から溢れるポップな雰囲気は、アニエス・ヴァルダが持つソレと同じ
イギリスの毒を含んだユーモアとは違い、お茶目で可愛らしい

 

二人は田舎で出会った人々を撮影し、顔写真を拡大プリントし、壁などに貼り付けていきます

「顔」は、何かを語りかけてくる
というか、クローズアップされた顔を見た時、人はそこから何かを感じたくなる習性があるのかもしれません
大きく引き伸ばされた「顔」からは、パワーを感じ惹きつけられます

閉ざされた元炭鉱の町、一人で広大な農地を耕す人、忘れ去られた廃墟の村
それぞれの場所で出会う普通の人たちの魅力を引き出す、そんなやりとりや作業の様子も楽しくて、その場に参加したい!と前のめりに見ていました

撮る方も、撮られてる方も、そして見ているこちらにも力を与えてくれる、そんな「芸術」は人に不可欠なもの、とあらためて感じる瞬間
一夜にして波に流されてしまう作品の儚さ、これもまた良いのです

港湾労働者達へのインタビューでは「なぜここに女性がいないの?」とフェミニストらしいアニエスの率直な言葉
そして彼らの妻達を被写体として撮る場面では、それまでとは違うピリッとした空気が流れていて、一瞬芸術家の「エゴ」のようなモノを感じます

 

ラスト、ゴダールとのエピソードはアニエスの悲しみが伝染し、それまでの映画のトーンとは違ってきたと思いきや、JRの優しさにこちらまで救われた気分
最後のショットも美しかったなー

 

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ところで入場時にいただいた紙、これは来場者プレゼントの「オリジナルブックカバー」ではないと思いますが、折りたたんでブックカバーにしたら結構可愛くて使えます


シネ・リーブル梅田にて鑑賞

9月第4週/第5週から公開(大阪市内)の映画で気になるのは

梅田からの帰り道、今にも雨が降り出しそうな中之島公園に寄ってみました
この時期、薔薇はまだまだ見頃ではないので、人が少なくてのんびり散歩できます
よーく観察すると、四季咲きの薔薇たちがひっそりと一所懸命に咲いてて可愛い

f:id:YURURI:20180921202349j:plain左上から時計回りにライラックローズ、バターカップ、フランシス ブレイズ

今週末&来週末から大阪市内で上映の、気になる映画をご紹介します

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9月第2週/第3週から公開(大阪市内)の映画で気になるのは

祝!大坂なおみ選手、全米オープン決勝進出!
とはいえ、普段私は全くテニスの試合を見ません
そんな私でも、先日見た映画「ボルグ/マッケンロー」には熱くなりました

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ちょっとだけテニスをしていた青春時代にスターだった二人が主役、というせいもあると思いますが
全く対照的だと思われた二人が、根底的な部分で実はとてもよく似ているのかも、と思わせる脚本が面白かった

さて、今週末と来週末から大阪市内で上映の気になる映画はなんでしょうか〜

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「サムライと愚か者 オリンパス事件の全貌」日本人はこの先も変われないのか?!

先週ギリギリ上映最終日に見に行ったこの映画、気持ちのモヤモヤを上手くまとめる事ができないのですが、忘備録のつもりで書き留めておきたいと思います

 

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公式サイト:https://samurai2018.com/

監督・編集・プロデューサー:山本兵衛
プロデューサー:リュック・マルタン・グセ
エグゼクティブプロデューサー:ニック・フレイザー、奥山和由
アソシエート・プロデューサー:デボラ・バリヤス
撮影:関根靖享
音楽:ピエール・ルフェブ
(2015年 ドイツ・フランス・イギリス・日本・デンマーク・スウェーデン合作 79分)

※ネタバレを含みます

【ストーリー】
2011年、雑誌FACTAのスクープと英国人元社長マイケル・ウッドフォード氏の不当解雇により、明るみになったオリンパス損失隠蔽事件の内幕に迫る長編ドキュメンタリー作品

 

【感想(ほぼ、ボヤキ)】

粉飾決済問題、東芝もひどかったけどオリンパスのニュースはぼんやりとしか覚えていません
日本ではそこまで大々的に報道してた記憶がないのですが、そこにも日本人社会特有の忖度が働いていたんでしょうか

トレーラーを見た時点で、何となく展開はわかっていたものの、経営陣の記者会見など実際の映像を見て、その醜悪さに吐き気がしました

巨額の損失を隠し、嘘をつく事で結託する企業のトップって何なんだろう?
記者会見で仲良くうすら笑いしながら誤魔化そうとする取締役達の様子に、強い嫌悪感を覚えます

こんな大人達は子供に見せられない!と思ったけれど「こんな大人が結構いるから、心して生きていけ」との教訓になるのか?と思ってもみたり(笑)

しかしこの光景、最近もよく見るよな〜と色々思い起こします。
森友学園や加計学園, 防衛省, 日大, 相撲協会, etc.
キリがないのですが、個人的には原子力発電所が何かと誤魔化し隠してきた歴史を昔からずっと不安に思っています

いずれにせよ、今の安倍政権がまず頭に浮かびますね
日本のマスコミの腰が引けてる感じも、ずっと続いてる印象です

隠蔽体質を改革するのがリーダーの役割なのに、間違いなくこの国トップはその役割を果たしていません
「和を乱す」という常套句で問題を合理的に解決することを良しとしない社会は、いずれ滅びることになるかも
日本の経済、将来間違いなく破綻する気がして、考えだすとドンヨリした気持ちになってしまいます

ところで、勇敢にもウッドフォード氏を支持した宮田元専務の「菊川社長は本当は悪い人間ではない」という発言は、やっぱり日本人的だけど必要だったのかな?
制作側は「一人一人は悪い人じゃなくても、組織の一員になると正義感も客観的な判断もなくなる場合がある」という含みを持たせたかったのかもしれないけど、個人的には気持ちが覚めました

ここ何年か、TVで「クールなジャパンを自画自賛!」みたいな番組が増えててちょっと気持ち悪いのですが、日本人社会の悪い面を時々思い出すという意味でも、見て損はないドキュメンタリーだと思います。


シネ・リーブル梅田での上映は終わってしまいましたが、元町映画館では11月3日から上映されるようです

8月第4週/9月第1週から公開(大阪市内)の映画で気になるのは

一度涼しくなった後だけに、この蒸し暑さはなかなか体にこたえます

 

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テアトル梅田の上、ロフトではカモ井さんのマスキングテープのワークショップなどが開催され、会場限定柄テープなども売ってます
私はさほど使わないんですが、それでもちょっと気になってしまうアイテムです

さて、明日から大阪市内で上映予定の気になる映画は何でしょう

9月第1週上映の作品に「判決、ふたつの希望」を追記しました(9/4)

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8月第2週/第3週から公開(大阪市内)の映画で気になるのは

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まだまだ暑い日が続きますが、新梅田シティの里山エリアはオミナエシやリンドウなどが咲き、少しだけ夏の終わりを感じさせる景色へと変化しています。

今日からと、来週末から大阪市内で上映予定の、気になる映画はなんでしょう〜

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「子どもが教えてくれたこと」そのキラめきに感動した! みんなに見て欲しい映画

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公式サイト:http://kodomo-oshiete.com/

監督・脚本:アンヌ=ドフィーヌ・ジュリアン
(2016年 フランス制作 80分)
原題:ET LES MISTRALS GAGNANTS

※ネタバレを含みます

【ストーリー】
主人公はアンブル、カミーユ、イマド、シャルル、テュデュアルの5人の子どもたち。彼らに共通するのは、みな病気を患っているということ。治療を続けながらも、彼らは毎日を精一杯生きている。
(公式サイトより転記させていただきました)

 

子どもたちが勇気とパワーをくれる、そんなドキュメンタリー
その笑顔に微笑み、涙します

 

とにかく子供達がチャーミングで、ポジティヴで、それぞれの個性が面白い!

演劇好きな女の子、アンブル
5歳なのに、何故か貫禄のあるカミーユ
どこか成熟した振る舞いの、イマド
親友のジェゾンと仲良しのシャルル
植物にご執心のちょっとシャイなテュデュアル

 

特に私のお気に入りは、腎不全を患うイマド
ユーモアセンスのある彼の言動から、目が離せない
そんな普段明るい彼が、唯一見せた辛い治療への涙の様子は、見ているこちらも辛かったけど

 

そして、彼らに教えられることのなんと多いこと!

 

瞬間瞬間を精一杯に生きる彼らは、ある意味とてもシンプルに生きているのかもしれない
「悩みごとは脇においておくか、付き合っていくしかないの」(アンブル)

 

現状を受け入れ、生きる為に懸命に戦っている彼らを見ていると、いかに自分が臆病なのか気づかされる
「病気でも幸せになれるんだよ」(テュデュアル)

 

とにかく名言が多い!
頭でっかちなソレとは違い、彼らの日々の生活から生まれた現実的な言葉だから、スーッと心に染みるものばかり

 

見ていて温かい気持ちになれる作品で、人間ってそんなに悪いものでもないかもしれない、と思わせてくれる

 

フランスらしいなと思ったのは、自分の病気を理解できるよう大人が子供に何度も説明し、子供自身もそれを理解しようと試み、周りにも説明したりしているところ
たとえ5才の子供であっても、一個人として自分の事を説明する力をつけているのが、素晴らしい

 

監督は、長女と次女が異染性白質ジストロフィーを発病し、やがてその短い生涯を終えている。
長女との日々を綴った本はベストセラーになっているようで、こちらも併せて読みたい。

『濡れた砂の上の小さな足跡』(講談社刊)

濡れた砂の上の小さな足跡


シネ・リーブル梅田にて鑑賞

7月第4週/8月第1週から公開(大阪市内)の映画で気になるのは

これまでの生涯で一番暑い夏を経験している皆さん、お元気ですか〜?!
私は毎日をなんとかやりすごす事で、いっぱいいっぱいです(笑)

 

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涼を求めて映画館へ。「未来のミライ」、面白かったけど。。。。
キャスティングが良くない!
俳優の個性が強すぎて、声聞いてるだけで顔がチラついてしまうし、何より主人公が男の子の声とは思えない
山下達郎の曲は夏っぽくてイイ感じでした

 

今日から&来週末から大阪市内で上映予定の、気になる映画はなんでしょう〜

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「ゲッベルスと私」〜あるドイツ人の生涯から見えるもの〜

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公式サイト:https://www.sunny-film.com/a-german-life

監督:クリスティアン・クレーネス、フロリアン・ヴァイゲンサマー、オラフ・S・ミューラ、ローラント・シュロットホファー
(2016年 オーストリア制作 113分)
原題:A GERMAN LIFE

 

※ネタバレを含みます

【ストーリー】

若きポムゼルは、第二次世界大戦中、1942 年から終戦までの3年間、ナチスの宣伝大臣ヨーゼフ・ゲッベルスの秘書として働き、近代における最も冷酷な戦争犯罪者のそばにいた人物である。本作は彼女が終戦から69 年の沈黙を破って当時を語った貴重なドキュメントである。
(公式サイトより転記させていただきました)


撮影当時103歳のポムゼルですが、しっかりと、そして時に鮮明に当時の事を語っています。
彼女のインタビューと、当時の記録映像・プロパガンダ映画が交互に映し出される構成です

 

最初はポムゼルの「何も知らなかった、私には罪はない」という言葉から始まります。
「罪があるとするなら、ドイツ国民全員に罪があった」とも言います。

編集でこれを最初にもってきたのだと思いますが、この言葉に彼女の基本的な考え方が表されている気がします。
と同時にこれが、その時代を生きたドイツ人が当時を振り返った際、自分を納得させる為の落とし所かもしれないなとも感じます

 

邦題の印象とは、内容がちょっと違うかも
ゲッベルスについては
「見た目の良い人で、手もよく手入れされていた。とにかく完璧だった」
「洗練された紳士で好ましい人柄なのに、いざ演説となると豹変し、驚かされた」
などと語られる程度です

むしろ、原題のように「一人のドイツ人の生涯」を通して、様々な事を考えさせられる映画だと思います

 

ユダヤ人教授の仕事をしていたポムゼルが、転職し(その為にナチスに入党する)勤めた放送局や秘書室が、素晴らしく高給だったことや、職場も身なりの良い人が多く上品な雰囲気だったと嬉しそうに語っています。

恵まれた上層部の人達が集まる職場は、金銭的にも精神的にも余裕があり、そこに属する事を彼女は誇らしく思っていたのかもしれませんね

自分の幸せには大いに関心があっても(それは当然の事ですが)、近くない所で行われている怖ろしい現実には、無意識に気付きたくない、知りたくないという気持ちが働いてしまうものかもしれません

実際、彼女の身近にいたゲッベルスや子供達が自殺したと知った時はショッキングだったと語り感情的になる一方、多くのユダヤ人が虐殺された事実については「戦後まで知らなかった」と淡々と語ります

 

全体主義下のドイツ人が当時、何を考えず何を見ないようにしたいたかが垣間見える気がします
もちろんドイツ人の中にも当時の政府に抵抗した人もいましたが、ポムゼルは彼らについても「早く亡くなってしまって気の毒」という感想を述べています
「あの体制から逃れるなんて、絶対にできない」とも

決して悪人には見えないポムゼルを見ていると嫌でも、悪の陳腐さ、悪の凡庸さ(ハンナ・アーレント)について思いを巡らすことになります
現在の私たちもとにかく、考えるのを止めたらダメですね

 

皮肉にも、最後にブルンヒルデが語った言葉がものすごく悲観的で、戦後に収監された事も含めて、その後の人生は精神的に厳しいものだったのかもしれないと感じます
「神はいない。でも悪魔はいる。この世に正義はない」

 

シネ・リーブル梅田にて鑑賞

 

【関連する記事】

 

6月第5週/7月第1週から公開(大阪市内)の映画で気になるのは

梅雨なのに、大阪はさほど雨が続きません。

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紫陽花はやっぱり、少し雨に濡れている方が風情があるんだけどなぁ

 

今週末&来週末から大阪市内で上映予定の、気になる映画です

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6月第3週/第4週から公開(大阪市内)の映画で気になるのは

梅雨入りしたはずなのに、大阪市内はさほど雨も降らず涼しく過ごしやすい毎日です。

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とか言ってるうちに、本格的にムシムシ、そしてジリジリとした夏が来るんだろーな

 

明日から&来週末から大阪市内で上映の気になる映画をチェックします

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「ビューティフル・デイ」〜ストレスフルな体験! だけど惹きつけられる〜

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公式サイト:http://beautifulday-movie.com/

監督・脚本:リン・ラムジー
原作:ジョナサン・エイムズ
音楽:ジョニー・グリーンウッド(レディオヘッド)
製作・パスカル・コーシュトゥー、ローザ・アッタブ、ジェームズ・ウィルソン、レベッカ・オブライエン
(2017年 イギリス制作 90分)
原題:YOU WERE NEVER REALLY HERE

※ネタバレを含みます

【ストーリー】
元軍人のジョー(ホアキン・フェニックス)は行方不明の捜索を請け負うスペシャリスト。
ある時、彼の元に舞い込んできた依頼はいつもと何かが違っていた。
(公式サイトより転記させていただきました)

You Were Never Really Here (Film Tie-in)

 

言葉ではなく、映像と音楽から恐怖と美しさを感じる


冒頭から、頭にビニール袋かぶったまま呼吸してるシーン
見ているこっちも、だんだん息が苦しくなってくる
怖いよー

ヘタレな私を含め、ここからすでにストレス感じてしまう人にはちょっとキツい映画かも
この先、もっと心理的に辛い展開が待っているから、元気な時に見た方が良い映画かもしれない
それから「目的のためには暴力も肯定する」とも取れる映画なので、そこに抵抗がある方は見ない方が良いと思います

 

何かしらヤバい仕事をテキパキとこなした感があるジョー
飛行機に乗り家に帰れば、かいがいしく老いた母親の世話をする
母親との親密な関係は、暴力的な父親の被害者同士の連帯感かも、と想像させる

繰り返される過去の断片のシーンからも見て取れる、ジョーのトラウマを考えるだけでもしんどい
そこに加え緊迫感をます音楽が、効果的なおかつ不快(笑)
不協和音+爆音に頭がクラクラする

死にとり付かれ、自分の弱さに苦悩し続けるジョーの様子には胸を締め付けられる
と同時に、彼の心の底にある善良さと時折みせる狂気に惹きつけられずにはいられない
この役を演じてるんじゃなくて、ホアキンがこの人なんじゃないかと思えてくる

湖に沈もうとしたジョーの脳裏をよぎった少女、最終的に彼女がとった行動を知った彼の絶望感に感情移入してしまい、泣きそうになってしまう
胸が押しつぶされそうな辛さと感じると同時に、追い詰められた者が見せる一種不思議な美しさに魅了されるというアンビバレントな体験

そしてラスト、少女から発せられる平凡な言葉に、こんなに救いを感じるなんて!
直前の絶望感 → 希望への誘い方が上手い
単純な私は、毎日を大切に感謝して生きていこう、なんて事まで考えてしまったじゃないですかっ


それにしても、私は主人公に感情移入できたのでこの映画に入っていけたけど、客観的に娯楽映画としてはどうなのかな?とも思う
そもそもが原作のせいですが、ジョーが狙われた原因が「いくらなんでもそこまでする?」って感じで、リアリティがないから


というわけで、同じ映画でも様々な評価があるだろうし、面白いな〜と思います。
でも、やっぱり、ホアキン・フェニックスはすごいわ! それは間違いない


梅田ブルク7にて鑑賞