ゆるり鑑賞 Yururi Kansho

映画や海外ドラマ、たまに本の感想を基本ネタバレで

2019年、印象に残った映画のこと

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あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いいたします。

さっそくですが、備忘録をかねて昨年に見た映画について記しておきたいと思います。
家族の理解と協力もあり、128本の作品と出逢うことができました。
その中から、順位などはつけず特に印象に残ったものをご紹介しています。
カッコ内は製作年です。


「タレンタイム〜優しい歌」(2009年)
ちりばめられたユーモアと温かさ。
今は亡きヤスミン・アフマド監督の優しい目線を感じ、胸が熱くなる。
異なるモノを排除しようとする傾向が強まる今だからこそ、この映画から受け取るメッセージは心にささる。

 

「存在のない子供たち」(2018年)
年末、日本から逃亡したゴーンさんの件で一気に知名度が上がりそうなレバノンの映画
心揺さぶられたという点では、今年一番だったかもしれない。
この映画で描かれている子供達を決して忘れる事はないと思う、というか忘れられない。
この問題は、弱者が見捨てられ貧困家庭が増加する日本において、決して他人事じゃない。

 

「荒野にて」(2017年)
映像が美しいだけに、この映画の哀しさが増すような気もする。
ダルデンヌ兄弟の映画を見た時のしんどさと、ちょっと似てる。
けど、もっと繊細な空気感がここにはある。
全ての子供に無条件の愛を!

 

「天国でまた会おう」(2017年)
すごく好きな世界観なのに、鑑賞後の新鮮な気持ちを書き留めておけなかった後悔!
残酷だけどどこかキュートで、フランス映画の魅力が満喫できる映画。
小道具・美術なども素敵です。

 

「ボーダー 二つの世界」(2018年)
未知の世界を垣間見るような、このワクワク感が映画鑑賞の醍醐味。
醜さや美しさ、善と悪など、簡単に識別できるものじゃない、その複雑さがいい。

 

「幸福なラザロ」(2018年)
こちらも、不思議な感覚の作品でその神秘性に惹かれる。
投げかけられるメッセージの受け取り方が、人それぞれだろうなと感じさせる曖昧さも好き。
「ペトラは静かに対峙する」もだが、イタリアを舞台とした独自の色彩と映像にも心惹かれる。

 

「田園の守り人たち」(2017年)
黄金に染まる美しい田園風景の中で起こるドラマに、人間の愚かさと逞しさを見る。
物語自体は平凡だけど、人々の生活が慎ましく美しく、見飽きない。

 

「シュヴァルの理想宮 ある郵便配達員の夢」(2018年)
これまた、フランスの田舎の生活を切り取ったような映画。
ただ、この主人公は決して平凡ではない。
一見地味なのに奥深い、こういう小さな作品が大好き。

 

「マイ・ブックショップ」(2017年)
こちらも、地味で淡々とした、でも愛すべき映画。
後追いで読んだ原作も面白かった。
こういう映画を見て、原作読んで、また映画見て、と無限ループが始まる(笑)

 

「COLD WAR あの歌、2つの心」(2018年)
昨年の歌曲賞はこれしかない!というくらい心もっていかれる一曲がある。
モノクロの映像と音楽の力が素晴らしい。


また、大きな資本の映画では

「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ザ・ウェスト」(1968年)
セルジオ・レオーネの大作西部劇に呑み込まれた!
今、こんな映画はもう作られないかもしれない。

そして、この映画に大いなる影響を受けたタランティーノの
「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」(2019年)
ちょっとクドさはあるけど、カタルシス感じられる映画はやっぱりイイ。
映画愛を感じられるところもね。


他にも今年は「2人のローマ教皇」「ROMA/ローマ」「マリッジ・ストーリー」など、劇場で見たNetflixの映画がどれも良かった。
「アイリッシュマン」は未見なんだけど、近いうちに!


本当に昨年は、いい映画だらけだった。
「ゴールデン・リバー」とか「「グリーンブック」とか「アダムズ・アップル」とか、、、
きりがないので、この辺でやめておきますが。


最後に、ドキュメンタリー編

日本の作品、どれもすごく見応えあり!です
「米軍が最も恐れた男 カメジロー不屈の生涯」
「i-新聞記者ドキュメント-」
「主戦場」←日本じゃなかったですね。日系アメリカ人監督のアメリカ製作でした。
「ある精肉店のはなし」

 

好きなことを追求する美しさよ!
「サッドヒルを掘り返せ」
「カーマイン・ストリート・ギター」

 

世界の今を知ろう
「ヒューマン・フロー 大地漂流」
「ナディアの誓い」

 

F.ワイズマン監督の2本、ちょっとした体力・知力が必要だけど面白い
「ニューヨーク、ジャクソンハイツへようこそ」
「ニューヨーク公共図書館」

 

この逞しく素晴らしい女性達に、感動の嵐!
「RBG 最強の85才」
「おしえて、ドクター・ルース!」


やっぱりドキュメンタリーは好きだなぁと、再確認した一年でもありました。
今年も素晴らしい映画との出会いに期待します!

 

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