公式サイト:https://gaga.ne.jp/goldenriver/
監督:ジャック・オーディアール
脚本:ジャック・オーディアール、トマ・ビデガン
原作:パトリック・デウィット
122分/2018年/フランス、スペイン、ルーマニア、ベルギー、アメリカ
原題:THE SISTERS BROTHERS
※ネタバレを含みます
【ストーリー】
カリフォルニアがゴールドラッシュで沸く1851年のアメリカ
オレゴンで通称「提督」に雇われた殺し屋、イーライ(ジョン・C・ライリー)とチャーリー(ホアキン・フェニックス)のシスターズ兄弟は、ウォーム(リズ・アーメッド)を追ってサンフランシスコへと南下していた。
悲劇なんだけど喜劇、狂気と癒しのバランスが絶妙!
原題は「シスターズ兄弟」だけど、兄弟に加え同志として結ばれた二人の男が登場します
兄弟のうち一人、ホアキン・フェニックスは「ビューティフル・デイ」(2017)同様に、幼少期のトラウマと狂気を抱えた役柄
そんなチャーリーを何かと助けるのが、ジョン・C・ライリー演じるイーライ
このイーライ、とにかく純情で可愛くて、仕草もユーモラス
しかも強いのだから、大好きになってしまう
彼が無意識にある物を食べてしまうシーンでは、笑いが起こっていました
翌朝それが大変な結果をもたらすのですが、それさえもどこか可笑しい
ジョン・C・ライリーが伝説のコメディアン役だった「僕たちのラストステージ」(2019)は、正直あまりピンとこなかったのです
が、今回の緊張感の中での笑いには、かなりグッときました
イーライが歯を磨くだけで、ニマニマしてしまいます
さて、この二人が旅立つ際には、不協和音の音楽が見るものの不安を煽ります
ここら辺、胸がザワザワする感じは従来の「西部劇」っぽい
暴力で人々を支配する、そんな荒くれ者が登場する西部劇はちょっと苦手です
ただ、この映画の主要人物4人のうち3人は心優しき男達
自ら発明した溶液で砂金を取り新世界を築こうとするウォームと、最初は彼を追っていたもののやがて彼と志を同じくするモリス(ジェイク・ギレンホール)
この知的な二人が兄弟に変化をもたらすのですが。。。。
ここから物語は、チャーリーによって急展開します
父との残酷な関係性と、何者にも代えがたい母の存在
人の悪魔的な部分と良心、その両面がエンターテイメントとして描かれ、意外なラストにも救われます
ジョン・C・ライリーが、自ら演じるという条件を付けて映画化の権利を買った原作はこちら
大阪ステーションシティシネマ にて鑑賞
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