ゆるり鑑賞 Yururi Kansho

映画や海外ドラマ、たまに本の感想を基本ネタバレで

「愛して飲んで歌って」 〜人生は謳歌したもの勝ち?!〜

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公式サイト:http://www.crest-inter.co.jp/aishite/
※音声が出ますのでご注意ください

監督:アラン・レネ
製作:ジャン=ルイ・リヴィ
原案戯曲:アラン・エイクボーン
脚色:ロラン・エルビエ
編集:エルヴェ・ド・ルーズ
美術:ジャック・ソルニエ
衣装:ジャッキー・ブダン
音楽:マーク・スノウ
(2014年 フランス制作 108分)
原題:AIMER, BOIRE ET CHANTER

※ネタバレを含みます

イギリス、ヨークシャー郊外。
共通の友人ジョルジュが末期のがんで余命がわずかだと知った、3組のカップルがいる。
開業医をしているコリン(イポリット・ジラルド)と妻のカトリーヌ(サビーヌ・アゼマ)。
ビジネスマンのジャック(ミシェル・ヴュイエルモーズ)と妻のタマラ(カロリーヌ・シオル)
ジョルジュの元妻であるモニカ(サンドリーヌ・キベルラン)と、農夫シメオン(アンドレ・デュソリエ)
(公式サイトより転記させていただきました)

2014年に亡くなったアラン・レネ監督の遺作
最後まで、ユニークだわ〜

原作は英国の戯曲家アラン・エイクボーンの「お気楽な生活」
レネがこの戯曲家の作品を映画化したのは、これで3作目らしい。

医師のコリンは、友人の教師ジョルジュが末期ガンだと知る。
それを(放送局との別名を持つ)妻カトリーヌに漏らしてしまう。
当然のように、その情報はカトリーヌを通じて皆に知れ渡る。

このジョルジュという男をめぐり、登場人物達が右往左往する。
余命いくばくもない彼に、幸せな最後を迎えて欲しいと思う気持ちは同じ。
けれど、女達のせめぎ合いは次第に白熱していくのです〜

これだけ人を惹き付けるジョルジュってどんな人物なのか、気になるところ。
最後迄ジョルジュが登場しない事が、逆に見る側の想像力をふくらませる。
死を迎える人をめぐる物語なのに、シリアスではなくどこまでも軽妙なタッチ。

劇場のようなセット、フランスの人気コミック作家ブルッチのイラスト、登場人物のアップ時は背景が線描画になる等演出方法も面白くて、年齢を感じさせない監督のチャレンジ精神が嬉しい。
個人的な事ですが、年を重ねるにつれ年々自信を失っている自分に勇気をくれる存在です、こういう監督さんは。

テアトル梅田 にて鑑賞

 

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