ゆるり鑑賞 Yururi Kansho

映画や海外ドラマ、たまに本の感想を基本ネタバレで

「シンプル・シモン」〜ポップに行こう!〜

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公式サイト:http://www.simon-movie.jp/

監督・脚本・製作:アンドレアス・エーマン
脚本・製作:ヨナタン・シェーベルイ
製作:ボニー・スクーグ・フィーニー
製作総指揮:ピーター・ポスネ
撮影:ニクラス・ヨハンソン
音楽・音響効果:ヨセフ・トゥールセ
美術:サンドラ・リンドグレン
衣装:カサンドラ・コルネリオ
メイク:リンダ・スコーグ
照明:ヨン・ストランド
編集:アンドレアス・エーマン、ミカエル・ヨハンソン  
(2010年 スウェーデン制作 86分)
原題:I rymden finns inga känslor
SIMPLE SIMON

※ネタバレを含みます

【ストーリー】
物理とSFが大好きなシモン(ビル・スカルスガルド)は、
気に入らないことがあると自分だけの“ロケット”にこもり、
想像の宇宙へ飛び立ってしまう。
そんなシモンを理解してくれるのは、
お兄ちゃんのサム(マッティン・ヴァルストロム)だけ。
でも、シモンのせいでサムは恋人に振られてしまう。
(公式サイトより転記させていただきました)

なんだろうなー、この可愛さは。
曇りのない目で人と接したい! そんなポジティブな
気持ちにさせてくれる、明るさ100%の映画です。

まず、オープニングの宇宙を思わせる映像がカワ気持ち良い〜
しかし、そこに浮かぶ不思議な物体。うん? これは一体?
・・・答えはシモンが引きこもるドラム缶(?)でした。

アスペルガー症候群と一口にいっても色々なケースが
あると思うのですが、シモンの場合は
・人に触れられたくない
・規則的な生活習慣のパターンを好み、
 そこから逸脱する事を嫌う
・空気が読めなず、本当のことを率直に言ってしまう
などの特徴を持っていて、それが原因で物語は
ややドタバタ気味のコメディ的展開をみせます。

赤色のチェアー、ブルーのベッドカバーなど
シモンの部屋のインテリアや着ている服は、彼の好きな色
赤と青で統一されていて、言うまでもないのですが
予想通りお洒落です。

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兄サムの部屋はペパーミントグリーンの壁紙で、
吊り戸棚のバランス感覚が何とも言えない。
シモンが訪れたイェニファーの部屋も、
彼女の明るい個性にピッタリでカラフルだったし
それぞれのキャラがインテリアにも現れているのですよね。

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このイェニファーが、出会ったときからサイモンを
特別扱いせずごく自然に接していて、そんな彼女の
大らかさが、見ている者の心を解きほぐしてくれます。
「風景と音楽が一つになって包み込まれる感じ」という
イェニファーの言葉も印象的でした。

他の登場人物も、みんなとぼけた可笑し味があって、
この話の続きが見たい〜と思わせる余韻がある映画です。

シモン役をキュートに演じていたビル・スカルスガルドは
ステラン・スカルスガルドの息子さんだそうです。
という事で、お兄さんのアレクサンダー(メイジーの瞳)や
グスタフ(コン・ティキ)も俳優です。やはり才能というのは
遺伝するんでしょうか。

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テーブルセッティングも、いちいち可愛らしいですね〜

サムとシモンが好きだって言ってたリコリスのお菓子、
なんだか漢方チックな味という噂は耳にした事が
あるのですが、私は食べた事がありません。
ちょっと気になって調べてみました。

南イタリアにあるAmarelli社の工場と博物館の
イメージビデオを見て、商品を箱詰めする場所が
とても素敵なのに驚きました。工場とはいえ、
古い石造りのような建物に歴史を感じます♪
http://liquiriziable.jp/


きっとこの映画を見に行く人が期待するであろう
ビジュアル面での可愛らしさはもちろん、そこに
登場する人達から溢れ出る可愛さにも要注目です。

間違いなく心地よい、そんなスウェディッシュポップが聴きたい
気分です。カーディガンズとかクラウドベリー・ジャムとか etc.,

http://youtu.be/RqTsUtQLRFk

彼らはスコットランドのバンドだけど
このビデオのPOPさは、たまりません ♪
トーレ・ヨハンソンにプロデュースされた事があるせいか、
グラフィックに北欧チックなセンスを感じます。
こじつけでしょうか(笑)

シネ・リーブル梅田 にて鑑賞