ゆるり鑑賞 Yururi Kansho

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“Sherlock” S3 E1 について 現時点での雑感

英BBCでは“Sherlock”(シャーロック)Series 3 が
1月1日午後9時から放送開始されました。
英国内からだと、オンエア後は公式サイトから
一定期間見ることができますが、
当然ながら日本のIPアドレスからだと見られませんので
皆さん、色々工夫されてご覧になっているようです。

私も、放送翌日からBBC iPlayerを英語字幕表示モードにして、
翻訳サイトのお世話になりつつ繰り返し見ています。
細かい部分が理解できてなかったり、ニュアンスが異なる部分も
あると思うのですが、今現在の印象を短く記しておきます。

英Amazonから届くDVDを心待ちにされている方もいるでしょうし、
日本で放送されるまでは見ない!という方もいらっしゃると思います。
なので、ここから先は既にご覧になった方、
ネタバレOKな方のみお進みくださいね。


(注)ここから先は、粗筋や結末に触れています!

 

“Sherlock” Series 3 Episode 1 of 3(シャーロック シリーズ3 エピソード1)
“The Empty Hearse”(空の霊柩車)で明らかにされる事で、
前回のシリーズ最終話から視聴者が気になっていたのは、
概ね次の2点についてだと思います。

1.シャーロックは屋上から飛び降り、どうやって助かったのか
2.ジョンは、シャーロックが生きていると知ってどう反応するのか

1 に関しては、シャーロック自身がアンダーソンに語る映像も含め
3パターンの映像が出てきますが、結局真相はハッキリとさせないといった
感じでしょうか。上手いやり方だと思います。

私個人は1は結構どうでもよくて、2が心配で
「どーやって落とし前つけるの?!」と思っていたのですが。。。

さすが、シャーロックは high functioning sociopath(高機能反社会的人間?)
だけあって、何食わぬ顔でジョンの前に現れました。

原作では、老人に扮してワトソンの前に現れたホームズですが、
現代版シャーロックはもちろん本格的な扮装などはせず、彼なりの照れなのか、
いたずら心からか、その場でちょっとした変装をします。

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サプラ〜イズ ♪  ジョンに全く気付いてもらえないシャーロック(笑)


この後のマーティン・フリーマン(ジョン)の
驚きと怒りと戸惑いが入り交じったような複雑な演技と、
彼の鼻息に感情移入してしまいます。もっと怒っていいよジョン!と


偶然なのか、NHKBSプレミアで放送されているグラナダ版ホームズは
1月4日深夜の放送が「空き家の怪事件 The Empty House」だったのです。
2作品続けてみると、面白いですね。ここでのハドソンさんは
ホームズの帰還を無条件に喜んでいて、微笑ましいです。

そして、予想どおりジョンにボコられるシャーロックですが、
ジョンの妻となる女性メアリー・モースタンが、
二人の間のクッション的役割を果たします。

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ボコボコにされるシャーロック(笑)


メアリー・モースタン役は、マーティンの実生活のパートナー、
アマンダ・アビントンが演じています。
見る前は、またも身内を使うのか。。。なんて思いましたが、
彼女が、メアリーのキュートなキャラクターを嫌みなく
表現していて好感持てます。メアリー良いなぁ、うん。


しかーし、ホームズ兄弟の両親が顔を出す必要はあったでしょうか?
この両親を、ベネディクト・カンバーバッチの実の両親が
演じているのですが、必然性が感じられない以上に、
想像する楽しみを視聴者から奪っているように感じられました。
S3はシャーロックの人間性が感じられるエピソードになっています。
それだけに神秘性みたいなものを、少しは残しておいて欲しかったですね。

メアリーに話を戻しますが、シャーロックについて
“I like him.”と言った彼女を二度見するジョンの反応が面白い。
コメディアンでもあるマーティンの持つユーモラスな雰囲気が活きてる、
こういうシーンが大好きです。

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うん?! 彼女、なんて言った?!

 
そして、今回はマイクロフト&シャーロック兄弟一緒のシーンが
多いのが嬉しい。

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二人で仲良く(?)オペレーション・ゲーム


兄役のマーク・ゲイティスが脚本という事も、影響してるのでしょうか。
ちょっとお下品でくだけたネタがあるのも、そのせいかな?

好きなキャラクターと言えばもう一人、大好きなモリーは予想どおり、
というか必然的に(シャーロックに大きく力を貸したのですから)
存在感を増していました。
始って早々の、モリーとシャーロックのシーンはインパクト大!

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やたらとセクスィ〜なこのシーン、実はアンダーソンの妄想(笑)

冒頭を飾るアンダーソン説のこのシークエンスでは、
シャーロックが何故かとてもカッコいいのです。

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お兄さん、いけてるね〜♪

そんなこんなでコメディ色が強く、マーク・ゲイティスが
結構やりたい放題、脚本書いたなぁ〜という印象が残りました。
私個人は“Sherlock”をちょっとスタイリッシュなコメディと
捉えているので、笑える要素が多いのは歓迎です。
(だから、S2E3とかのシリアスな展開はちょっと苦手)

ホームジアンでない私が今の時点で気がついたのは、原作から
娘の恋人のフリをする父親(「花婿の正体」から)の引用と、
診察室に来た老人を扮装したシャーロックだと勘違いする
ジョンのエピソードくらいです。他にも原作がらみがあるかもと
そんな所に注目して見るのも、今後の楽しみの一つなのです。

 

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