公式サイト:http://yokubou.gaga.ne.jp/( 音が出ます!)
監督:ジョン・ヒルコート
脚本・音楽:ニック・ケイヴ
(2012年 アメリカ 116分)
原題:LAWLESS
※ネタバレ含みます。
【ストーリー】
1931年、バージニア州、フランクリン。世界で最も酒の密造が盛んなこの無法の地で、
ボンデュラント3兄弟はその名を馳せていた。
長男ハワード(ジェイソン・クラーク)も従う、
男気に溢れた次男のフォレスト(トム・ハーディ)は
手堅いビジネスを続けてきたが、野心家の三男ジャック(シャイア・ラブーフ)が
ギャングとの大きな取引を望む。
さらにフォレストが過去のある女マギー(ジェシカ・チャステイン)に心を奪われ、
ジャックが牧師の娘バーサ(ミア・ワシコウスカ)に恋をし、兄弟の力関係に変化が起き始める。
(公式サイトより転記させていただきました)
15日(月)に、ベネディクト・カンバーバッチ(Benedict Cumberbatch)が
来日したもんだから、この2〜3日はPCとTVの前に貼り付いてしまいました。
昨年は成田空港でのお出迎えの様子を、一般の方がツイキャスでライブ配信してくださって
すごくありがたかったんですが、なんと今回はUstream配信です。
空港のターミナルからライヴ中継ってちょっと笑ってしまうけど、これって普通の事?
これまで来日したスターさんとかに興味なかった私が、知らないだけなんでしょうか?
ネット上では、私服が何かとネタ(笑)になっているベネディクトなので、
今回はどんな服装で登場するのかと、皆さんあれやこれやと想像されてたようですが
ちゃんと作り込んだ前回とは真逆の、ラフなスタイルで無精髭までうっすらと。
2012年12月の成田 2013年7月の成田 笑顔が良いねー♪
会場のスクリーンには、視聴者の入力するコメントが次々と映し出され、
それに対するベネディクトの反応も面白かったし。ライブ感があって良かった。
こういった形の記者会見も、なかなかイイなー。
さて、今日ご紹介する映画は「スター・トレック イントゥ・ダークネス」
(以下STID)の役作りの際に体をつくる必要があったベネディクトに
トレーナーを紹介したという、トム・ハーディーが出演している作品。
すごいこじつけっぽい話の流れですね。。。
“不死身”と呼ばれたボンデュラント三兄弟を描いた物語なのですが、
この映画「実話に基づく」という文言にちょっと驚き。さすが、アメリカ。
禁酒法なんていうおかしな法律が制定されてしまう極端な国ならでは、
という感じがします。
実際、バージニアでは伝説となっているボンデュラント兄弟のミュージアムまで
あるというのだから、アメリカ人は“屈しない強い男”が好きなんですねー。
個人的には「男は強くないといけない」なんていう考え方は、疲れます。
男でも女でも、精神的に強い人やそうでない人がいるのが当然だと思うから。
とはいえ、次男のフォレストはタフで無口で女性には不器用な男で、
「惚れてまうやろーっ!」と言いたくなるタイプである事は間違いないのです。
(私自身はおしゃべりで明るい人がタイプですけど←あ、誰も聞いてないですね)
この映画の主役は、成長する気弱な三男ジャックでも、飲んだくれの長男ハワードでもなく、
やっぱり次男のフォレストだと思います。(実際はジャックが主役扱いみたいですけど)
このもっさりとした見た目(太ったかな?)にもかかわらず、
トムハことトム・ハーディの事を初めてカッコイイと思いましたよ。
トムハ主演で同じ年に製作された「Black & White/ブラック&ホワイト」なんかより、
ずっと良かったと思います。
邦題がなんだかゴテッとした感じなので、もうちょっとスッキリしてほしかったかな。
いくつかの暴力的なショットや、無法地帯ならではの緊張感にちょっと
ドキドキしてしまうのですが、フォレストとマギーのやりとりなど、
微笑ましいというかちょっと笑ってしまったりする場面もあったりして、
重苦しいだけではない作風も好感が持てます。
「ニューヨーク、アイラブユー」でも繊細な役を演じていたシャイア・ラブーフが
気弱な三男役にピッタリでしたし、「ヘルプ 〜心がつなぐストーリー〜」が印象的だった
ジェシカ・チャステインやミア・ワシコウスカ、ゲイリー・オールドマン、
ガイ・ピアース(このイヤらしさは上手い!)、デイン・デハーンと、
脇役にいたるまで、演者達の魅力が楽しめます。
監督は「ザ・ロード」(2009年)のジョン・ヒルコートです。
トムハのモゴモゴとした話し方が、フォレストの不器用さを表現しているようで
なんだか頬が緩んでしまったのですが、彼の演技が好きな作品はこれです。
BBC2で2007年に放映されたテレビ映画“Stuart: A Life Backwards”
実在したホームレスのスチュアート・ショーターと、
彼の伝記作家である大学院生アレクサンダーの友情の物語。
アレクサンダー役のベネディクト目当てで見たのですが、
トムハの演技に釘付け!です。彼も見る度に印象が違う俳優さんですね。
字幕も無いので、細かいところはほぼ理解してない気がしますが、
最後にはホロリとさせられる、なんとも味わい深いドマラです。
(PAL方式または、リージョンフリーのDVDプレーヤーしか再生できません)
梅田ブルク7 にて鑑賞。
今日、帰宅してタンブラー(tumblr.)をチェックしていたら、なんと浴衣姿のベネディクトが!
バックにあるポスターの写真とのギャップがすごいけど。
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