ゆるり鑑賞 Yururi Kansho

映画や海外ドラマ、たまに本の感想を基本ネタバレで

三大映画祭週間2011 その2「恋愛社会学のススメ」

公式サイト:http://sandaifestival.jp/index.html

everyone

監督・脚本:マーレン・アーデ
(2009年 ドイツ 119分)

※ネタバレ含みます。

【ストーリー】
クリスの親が所有するイタリアの別荘に、彼と共に訪れた恋人のギッティ。
愛情を素直に表現する彼女に対し、クリスは心のうちを語りたがらない。
バカンス先で、クリスの知人ハンスとその妻にカップルに遭遇した時から、
二人の間にある問題点が浮き彫りになっていく。

人間関係(恋愛関係にある)における問題点、うすうす感じていたとしても水面下にあった問題が、
あるキッカケで表に出てきてしまった、そんなお話。

まぁーイライラ しましたねっ。クリスに。
彼は深く人とコミットできないというか、する事を恐れている人やと思います。
一方、ギッティは気持ちをまっすぐに伝える事ができる正直な女性。
少々エキセントリックな部分もあるんですが、それもご愛嬌で。

象徴的やったのが、冒頭のエピソードです。
何をしても反応のないクリスの姪っ子に対して言う、ギッティの(こんなニュアンスの)セリフ。
「私の事が嫌いでもいいけど、どこが気に入らないのか言わなきゃ。黙ってしまうのは一番だめ」

これって、クリスの事やん。。。。

コンプレックスの裏返しなのか、なんだかプライドだけは高くて面目を保つ事に必死になってる
クリスのこの感じ。おそらく女性は嫌悪感を感じると思うんですよね。
お金や社会的地位に執着があるくせに、それを表に出すまいとするところがね。
お金ないねん!と堂々としてる男性の方が、断然魅力的ですよ。
クリスの一番良くないところは、自分を欺いているところかな。

仕事仲間でもあるハンスに対する態度も、めんどくさくてややこしい。
こういう人達は現実にもいそうで、妙にリアルです。
そういえば、ハンスの妻は友達になれそうもない人で逆に印象的でしたね。

ギッティ役の女優さん、特に美人でもないんですがそのプリッとしたお尻と
スラーッとした綺麗な足にしばし目が釘付けになりました。

テアトル梅田にて鑑賞。