ゆるり鑑賞 Yururi Kansho

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「この愛のために撃て」 〜小粒でピリリなアクションもの〜

PORTANT

公式サイト:http://konoai-ute.com/音が出ます!

監督・脚本:フレッド・カヴァイエ
脚本:ギョーム・ルマン
撮影:アラン・デュプランティエ
編集:バンジャマン・ヴェイユ
音楽:クラウス・バデルト
(2010年 フランス作品 85分)
原題:A BOUT PORTANT

※ネタバレ含みます。

【作品について】
長編デビュー作『すべて彼女のために』で注目を集めたフランスの俊英、
フレッド・カヴァイエ監督によるサスペンス・アクション。
(シネマトゥデイより転記させていただきました)

面白かった。
アクション映画は苦手なんですけど、これは私でも楽しめました。

冒頭、命を狙われる男の登場。どうやら痛手を負っているらしい。
最初から、緊張感・スピード感のある展開。
キャラクターの個性がハッキリしているので、見ていてわかりやすいし。

嵌められる男サルテのクールさは、どことなく「リミッツ・オブ・コントロール」の“男”を彷彿させます。
カッコ良いわ〜。
主人公サミュエルは、ちょっと笑えました。妻とやっと再会した時の唾の飛び具合からして、
めちゃ必死な感じが出てたし。
上の二人と悪役ヴェルネール役の方は、どこかで見た気がするので、
フランス映画では、おなじみの俳優さん達なんでしょうね。

あと、エゲツナ〜!と思ったのが、妻ナディアを監禁していた女性刑事のキャラ。
ナディアが可愛いからか、夫からすごく愛されているからか、妊婦だからか、
その原因はよくわかりませんが、ナディアに対して憎悪を剥き出しにする、
ものすごく憎たらしい役ですね。ちょっと極端やけど、彼女のおかげで盛り上がりました。

メトロ構内での撮影シーンは迫力があって、手に汗握ります。
「瞳の奥の秘密」での、サッカー場で犯人を追い詰める長回しのシーンをチラッと思い出しました。

フレッド・カヴァイエ監督のデビュー作「すべて彼女のために」(08)はポール・ハギス監督、
ラッセル・クロウ主演「スリーデイズ」としてハリウッドリメイクされたんですね。へぇ〜。
この作品も将来、リメイクされるんでしょうか。
アメリカで作られたとして、このエスプリのきいた感じが生かされるのかな?

どことなく漂うB級作品的ムードもご愛嬌デス。

梅田ガーデンシネマにて鑑賞。
 
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