公式サイト(音が出ます)
監督・脚本・プロデューサー・編集:カメン・カレフ
撮影監督:ユリアン・アタナソフ
ミュージック・スコア:ジャン=ポール・ウォール
音響:モムチル・ボジコフ、ボリス・トラヤノフ
プロデューサー・編集:ステファン・ピリョフ
編集:ヨハネス・ピンター
(2009年 ブルガリア)
原題:EASTERN PLAYS
※ネタバレ含みます。
【ストーリー】
ブルガリアの首都ソフィア近郊。17歳のゲオルギ(オヴァネス・ドゥロシャン)は、
ギャングの仲間に加わろうとしている。
一方、38歳のイツォ(フリスト・フリストフ)は、芸術家としての才能を持ちながらも
木工技師として働いていた。
ドラッグ中毒でメタドンでの治療を受けているイツォの姿が、リアルで痛々しい。
撮影終了間際に悲劇的事故で死去したというフリスト・フリストフが
本当にドラッグ中毒だったかどうかはさておき、病院での医師とのやりとりは
強く記憶に刻まれる程、印象的でした。
「この21世紀に他の国を侵略するなんて」というチベットに対する中国の態度を批判するような
セリフが出てきたり、トルコ人を排除しようとするネオナチ的思想のギャングが出てきたりして、
トルコ人旅行者ウシュルがつぶやく「この世界は病んでいる」という言葉にも同意したくなるんですが、
何かしら希望が感じられる作品です。
ゲオルギがギャングのボスにハッキリ言うシーンは気持ち良かったし、
(「闇の列車、光の旅」に出てきたMS-13なんていう組織やったらこんな風にはいかないでしょうね)
ウシュルの存在も清清しかった。
見ていてしんどい映画でもあり、見たあともジワジワと(ボディブローのように)効いてくる
作品でもあります。
シネ・ヌーヴォにて鑑賞。