ゆるり鑑賞 Yururi Kansho

映画や海外ドラマ、たまに本の感想を基本ネタバレで

クレイジー・ハート

CRAZY HEART

公式サイト音が出ます!

監督・製作・脚本:スコット・クーパー
製作:ロバート・デュヴァル/ロブ・カーライナー/ジュディ・カイロ
製作・音楽:T=ボーン・バーネット
製作総指揮:ジェフ・ブリッジス/マイケル・A・シンプソン/エリック・ブレナー/レスリー・ベルツバーグ
原作:トーマス・コッブ
撮影:バリー・マーコウィッツ
美術:ワルデマー・カリノウスキー
編集:ジョン・アクセルラッド
(2009年 アメリカ)

ネタバレ含みます。

【ストーリー】
シンガーソングライターとして一世を風靡(ふうび)したものの、
57歳になってすっかり落ちぶれたバッド・ブレイク(ジェフ・ブリッジス)。
自分の弟子だったトミー(コリン・ファレル)がアメリカのトップ歌手として人気を博す一方、
孤独な酒浸り生活を送るバッドは、シングルマザーの記者ジーン(マギー・ギレンホール)と出会う。
(シネマトゥデイより転記させていただきました)

ジェフ・ブリッジスが歌うカントリー・ソングは最高にいけてますね。(特に前半)
この音楽、そしてアメリカ南西部の広大で乾いた風景。すべてがジェフに溶け込んでカッコいい。

けどなんていうか、想像以上にキレイな映画で少しだけ物足りなさを感じてしまいました。
例えて言えば「ファビュラス・ベイカー・ボーイズ」のジェフ・ブリッジスよりも
ビッグ・リボウスキ」のジェフが好きなんです。

この映画には、理不尽な事や、説明のつかない事が出てこないような気がします。
“荒ぶれた魂”なんていう雰囲気ではなく、すべてがスムーズに運んでいくなぁという印象。
トミー・スウィートは、胡散臭い(笑)コリン・ファレルが演じてるせいもあって
裏のあるおかしなヤツに違いない!と思ってたけど、なんだかいい人やったし。

セリフにもありましたが、才能があるのにそれを活用しないなんて凡人には理解しづらいんですよね。
ジーンとの出逢い以前のバッドが、何故あそこまで新曲を作ることを拒んだのか、そこらへんの
バッドの心の葛藤みたいなものが描かれてなかったも、薄味の原因かなぁ。

ここ直近に観た「あの夏の子供たち」「ローラーガールズ・ダイアリー」が良すぎて、
どうしても厳しい見方になってるのかもしれません。

それでも、マギーはチャーミングやし、あの終わりは私の好み。ラストシーンは素敵です。
やっぱり、人生に不可欠なのは恋人よりも友達やなぁとまた思ってしまった。
ロバート・デュヴァル演じるウェインみたいな仲間がいると、生きる心の支えになりますよね。

TOHOシネマズ梅田にて鑑賞。