監督・脚本・台詞:ジャック・ロジエ
助監督:ジャン=フランソワ・ステヴナン
撮影:コラン・ムニエ
録音:ルネ・カデュー
編集:ジャック・ロジエ、オディール・ファイヨ、フランソワーズ・テヴノ
音楽:ゴング/デイヴィッド・アレン、ジリ・スマイス
(1969-70年 フランス)
【ストーリー】
9月初め、キャロリーヌとジョエルとカリーンは、海辺の別荘へ気ままなヴァカンスに出かける。
女だけの生活を楽しむ3人は、ある日ジョエルの上司のジルベールと偶然港で出会う。
以前から彼女に思いを寄せていた彼は、別荘の庭にテントを張らせてもらうが、
彼女たちから粗末な扱いを受けることに。一方、海からの帰りに知り合ったパトリックと、
一緒にヨットに乗ったり、乗馬をしたりするうちに5人の関係は変化して……。
(シネ・ヌーヴォさんのサイトより転記させていただきました)
「完璧に計算された即興演出」
この言葉は、トリュフォーがロジエ監督の「アデュー・フィリピーヌ」評に由来すると
パンフレットに記してありますが、この作品にも明らかにその手法が活かされているように感じます。
女子3人がヴァカンスを過ごす。キャッキャッと笑い、バカ騒ぎをし、エクレアをパクつき
そこらへんを生クリームだらけにしたり、そんなこんなで161分が過ぎていく。
なんやろね、この楽しさ、そしてこの臨場感は。映画の中に入り込んでる自分がいる。
何にも事件は起こらないけど、少なくても「アバター」には全く無いリアリティが
ここには確実にある。その上、ヨットのシーン(カメラワークの素晴らしさ!)は、
VFXなんて使わなくてもこんなにドキドキするスリリングな映像はとれるのよ!と
声を大にして言いたくなるような仕上がりで、嬉しくなってしまう。
私が映画に求めているのは、こういう事なのかなぁ、などと思ったりした。
年齢的にはすっかり大人で働いている女性なんですけど、いかにも「オンナノコ」的な彼女達、
そんな彼女らのファッションとか、日時を示すテロップのグラフィックデザインの可愛さとか
目にも楽しい映像。3人の中の誰が好き、なんていう鑑賞後のおしゃべりも楽しそう。
(とか言ってる私は一人で観に行ってるので、誰ともそんな話出来ないんですけど。。。。)
自分も一緒にバカンスを過ごしたような感覚に浸っていた。そんなわけで、別荘についた後
2階の窓を開け放したシーンは爽快でしたね〜。
シネ・ヌーヴォにて鑑賞。