ゆるり鑑賞 Yururi Kansho

映画や海外ドラマ、たまに本の感想を基本ネタバレで

ノーカントリー

監督:ジョエル・コーエンイーサン・コーエン
(アメリカ 2007年 )
原題:NO COUNTRY FOR OLD MEN

【物語のはじまり】
狩りをしていたルウェリン(ジョシュ・ブローリン)は、
死体の山に囲まれた大量のヘロインと200万ドルの大金を発見する。
危険なにおいを感じ取りながらも金を持ち去った彼は、
謎の殺し屋シュガー(ハビエル・バルデム)に追われることになる。
事態を察知した保安官ベル(トミー・リー・ジョーンズ)は、2人の行方を追い始めるが……。
(シネマトゥデイより転記させていただきました)

コーエン兄弟の作品の中では、『ビッグ・リボウスキ』や『オー・ブラザー!』の様な
可笑しくってとぼけた味わいの映画が好みなんです。
というわけで、さほど期待してなかったこの作品。
なんだか恐いコワイとの前評判が聞こえてきていた割には『バートン・フィンク』の様な、
わけのわからない恐さは感じられなかった。(大きな意味では恐ろしい話ですが)。
それでもクスッとした場面はほんの少しで、全体的には暴力的で目をおおいたくなる
シーンも多かったですね。

やはり癖のあるキャラクターのオンパレードでした。私的にツボだったのはウディ・ハレルソン
演じるカウボーイですね。あのわきの甘さはなんなんやぁーとツッコミを入れたくなりましたが。
ジョシュ・ブローリンはいかにも南部の荒くれ男っぽいし、その妻を演じたケリー・マクドナルド
テキサスの田舎者の妻に見えるんですよねー。みなさん上手いです。

そんな中、案外キーパーソンであるはずのトミー・リー・ジョーンズが目立ってなかった様な。
『ファーゴ』でフランシス・マクドーマンドが演じていた警察署長(妊婦)がユニークだったんで、
保安官という役どころに期待がふくらみすぎたのかもしれません。

ストーリーもやけにさくさく進んでいって、意外性はあまりなかったですね。
上手く言えませんが、なにかストレートすぎて、変てこりんな味わいがあまりなかったせいか
正直言ってこの作品は私にはあまり面白く感じられなかった。
ハビエル・バルデムは『ハモンハモン』のエロエロなイメージがあったので
この役で見た時に笑ってしまったし、それが敗因の一つかもしれません。(違うって!)

梅田TOHOにて鑑賞。