公式サイト:http://tagore-songs.com/
監督:佐々木美佳
撮影:林賢二
録音・編集:辻井潔
整音:渡辺丈彦
構成・プロデューサー:大澤一生
2019年製作/105分/日本
原題:TAGORE SONGS
【物 語】
非西欧圏で初めてノーベル文学賞を受賞した、インドの詩人ラビンドラナート・タゴール。
小説家、劇作家、音楽家、画家とマルチな才能を持つ彼は、二千曲以上の歌も作っていて、それらは「タゴール・ソング」と総称される。
素晴らしいドキュメンタリー
ベンガルに根ざし人々に愛される歌と、その魅力を伝えた若き女性監督に拍手!
「もし 君の呼び声に誰も答えなくても ひとりで進め」
冒頭からその歌の世界に引き込まれ、胸が熱くなった。
なんだろう、この時代だからよけいに響くものがあったのかもしれない。
歌や詩の持つ力、普遍性のようなものに強く惹かれたのだと思う。
ヤスミン・アフマドの映画「細い目」でジェイソンが朗読する詩、私が初めてタゴールの名を知ったのはこの時で、つい最近。
タゴールの歌は、愛や自然などそのテーマは多岐にわたる。
ベンガルの人々にタゴールについてインタビューすると、語っているうちに自然に歌が飛び出し、人々が一つになる。
100年以上前の多くの歌が人々に歌い継がれ愛されてるって、すごくいいなと思うし、羨ましかった。
タゴール・ソングスは人々の生活に浸透し、時に人々を励まし、脈々と受け継がれ、100年の時を超えた現代の私たちの前に、その姿を鮮やかに現す。
日本には、そんな歌の数々があっただろうか?
この作品がデビュー作となる佐々木美佳さんは、若干26歳
大学在学中にベンガルの文化を知り、魅了されてゆく過程でタゴール・ソングと出会ったとのこと。
いやぁ、素晴らしい。この行動力
何よりも人々に寄り添いながら、その人を通してタゴール・ソングスの魅力を伝える事に成功しているのがすごいなぁ。
ラスト、100年後の未知なる人に向けたタゴールの詩からも、素晴らく美しいメッセージが伝わり感動する。
第七芸術劇場 にて鑑賞