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ゆるり鑑賞 Yururi Kansho

映画や海外ドラマ、たまに本の感想を基本ネタバレで

若尾文子映画祭 青春ーその1

大阪九条にあるシネ・ヌーヴォでは「若尾文子映画祭 青春」が開催されています。
(2015年7月11日から9月4日まで)


「若尾文子映画祭 青春」予告編


始まって2週間あまり、前売り5回券はとっくに使いきってしまいました。
あ〜、5回券あと2つ位買っとけばよかった!

とりあえず、記憶があるうちに簡単な感想を。

<製作年代順>

【青空娘】
1957年/カラー/88分
監督:増村保造
原作:源氏鶏太
脚本:白坂依志夫
撮彰:高橋通夫
美術:柴田篤ニ

青空娘 [DVD]

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逆境に負けない、明るく前向きなヒロインが主人公の「シンデレラ」的ストーリー。
冒頭、海にいる3人の女優さんが誰一人高校生には見えなかった(笑)
ですが若尾さん、ポニーテールにすると急に初々しい印象に変わるから不思議です。
高校卒業後に主人公が引き取られる東京の家で、唯一の味方・家政婦役はミヤコ蝶々さん。
当時コンビだった南都雄二さんと、夫婦漫才のようなやりとりも披露しています。
という訳でコメディの要素が強いのですが、若尾さんの可愛さ・爽やかさが見ていて清々しい作品です。
空に向かって挨拶する「青空さ〜ん、こんにちは」
こんなセリフが似合う主人公、そうそういませんよ(笑)

【安珍と清姫】
1960年/カラー/85分
監督:島耕二
脚本:小国英雄、島耕二
撮影:小原謙治
美術:西岡善信

安珍と清姫 [DVD]

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道成寺(和歌山県)にまつわる伝説「安珍清姫」がベースになった物語。
伝説では、もっと清姫がストーカーみたいな印象で安珍の最後はもっと悲惨だった気がしますが、そのままではホラー映画になってしまうからでしょうか、悲恋モノのように美しく描かれています。
どのみち、清姫は最後に恐ろしいヘビになるんですけどね。
これが大マジメに展開されるのと、妄想シーンの二人の舞いが可笑しくて笑ってしまう。
市川雷蔵さんは少し苦手なんですが、色気のある役者さんだと思います。
修行僧の姿をされてると益々、彼の色気が強調されますね。
これは、私が個人的に僧侶に萌えるからかもしれませんが(笑)
自分になびかない安珍をどうにか落としてやろうとする清姫の高慢ちきな様子もいいし、屋外の入浴シーンの若尾さんは肉感的で色っぽいです。
水面に映る月、佇む僧侶の影と笛の音、とても美しい絵のような映像にうっとりします。

【お嬢さん】
1961年/カラー/79分
監督:弓削太郎
原作:三島由紀夫
脚本:長谷川公之
撮影:小林節雄

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これは楽しくてポップなコメディ!
若尾さん演じるお嬢さんもいいけど、友人役の野添ひとみさんが可愛くて「ザ・おきゃん」(オカンじゃないよ 笑)という感じ。
一見、平和でのほほんとしてるようでも、実はお嬢さんの影で泣いてる労働者階級の女性達がいるのにちょっと注目してしまう。
でも、この映画大好きだわー。

【女は二度生まれる】
1961年/カラー/99分
監督:川島雄三
原作:富田常雄
脚本:井手俊郎、川島雄三
撮影:村井博
美術:井上章

女は二度生まれる [DVD]

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自由奔放な生活を送ってきた芸者が主人公
映画祭では若尾さんの多面的な魅力を堪能できますが、この作品は明るくてどこか飄々とした主人公。
ちょっと擦れっ枯らしな雰囲気も可愛かったり。
個人的にはこういうのが若尾さんの王道!という気がします。
「幕末太陽傳」の川島雄三監督作品ですが、幕末〜の主演俳優フランキー堺さんも出ていて嬉しい。
登場場面は多くないですが、フランキーさんが出てくるとなんだか面白みが増すんですよね。
色んな意味で、見応えある一本です。

【妻は告白する】
1961年/モノクロ/91分
監督:増村保造
原作:円山雅也
脚本:井手雅人
撮影:小林節雄
美術:渡辺竹三郎

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モノクロの映像、一瞬ディートリッヒの「情婦」みたいな作品かとゾクッとしたのですが、結果的にはちょっと拍子抜け。
コピーには「増村作品の最高傑作」とありますが、それはどうなんだろう?と個人的には感じるのですが。
それでも、若尾さんの演技にはゾクゾクします。

【やっちゃ場の女】
1962年/カラー/91分
監督:木村恵吾
脚本:田口耕
撮影:宗川信夫

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(角川映画のサイトより引用)

昭和30年代の日本、高度成長期の勢いが感じられる映画
ちゃきちゃきの江戸っ子役、しっかり者の若尾さんも良いけれど、OLの妹早苗(叶順子)のファッションが可愛い。
父親が暮らす佃島を含め、昭和の東京下町の風情を満喫できます。

【卍】
1964年/カラー/90分
監督:増村保造
原作:谷崎潤一郎
脚本:新藤兼人
撮影:小林節雄
美術:下河原友雄

卍(まんじ) [DVD]

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妖しい!妖しすぎる!「ザ・谷崎」という感じの世界
若尾さんのファム・ファタール的魅力も良いのですが、この映画はやはり岸田今日子さんが主役ですよ。
夫(船越英二)に罵詈雑言を浴びせた次に日には首に手を回して甘えるという、その豹変ぶりも良いですね〜。
岸田さんの厚い唇で船場言葉を話されると、よりモッタリとした味わいになります(笑)
いや、正直ちょっとイントネーションが違うなぁ(特に若尾さん)と、大阪の人間としては思いますが、なんか許せる。
しかし、この展開にはちょっと笑ってしまいます。
最後には、結局コメディだったのか?と思ってしまいました。
プチブルのはずの主人公の家の洗面所のタオルが、あまりにも安っぽかったので、そこは減点したいところ。
川津祐介さんの小物的な雰囲気も良し。

ところで、若尾文子さんを「あやや」と呼ぶのは、なんか違うな〜と私は感じます。
例えば、ベネディクトを「ベネネ」とか。すみません、ちょっと寒いです。

さて、来週からもこの映画祭で続々見たい映画が上映されますよ〜!

 

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