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ゆるり鑑賞 Yururi Kansho

映画や海外ドラマ、たまに本の感想を基本ネタバレで

「セッション」 〜とりつかれた人達〜

映画 さ行

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公式サイト:http://session.gaga.ne.jp/
※音声が出ますのでご注意ください

監督・脚本:デイミアン・チャゼル
製作:ジェイソン・ブラム、ヘレン・エスタブルック、ミシェル・リトヴァク、デヴィッド・ランカスター
製作総指揮:ジェイソン・ライトマン
美術:メラニー・ペイジス・ジョーンズ
撮影:シャロン・メール
編集:トム・クロス
音楽:ジャスティン・ハーウィッツ
衣装:リサ・ノーシア
(2014年 アメリカ制作 107分)
原題:WHIPLASH

※ネタバレを含みます。結末に触れていますので、ご注意ください

【ストーリー】
名門音楽大学に入学したニーマン(マイルズ・テラー)はフレッチャー(J・K・シモンズ)のバンドにスカウトされる。
ここで成功すれば偉大な音楽家になるという野心は叶ったも同然。
だが、待ち受けていたのは、天才を生み出すことに取りつかれたフレッチャーの常人には理解できない〈完璧〉を求める狂気のレッスンだった。
(公式サイトより転記させていただきました)

漫画みたいなサスペンス&スリラー

面白いとは思うけど、また見たい映画ではありません。
見ている間、ずっと緊張感を強いられて疲れました。
フレッチャー先生の叱り方が、酷過ぎるんだもの(汗)
そして、叱り飛ばされる側のニーマンも、何かに取り付かれてるみたいで怖いです〜

最初からニーマンていう青年、なんかおかしいゾとは思ったんですよね。
大学生にもなって、父親と二人で映画を見に行ってるんですよ。
音楽に理解のない親戚との食事の席では、自分が認められないことに苛立ち毒舌を吐いてたし。

一番怖かったのは、他のドラマーがフレッチャーにこき下ろされてると、ニヤ〜っと笑うところです。
こんな陰険なヤツなかなかおらんやろ〜!と思います。
そういえば、男同士の嫉妬はかなりネチネチしていると耳にした事はありますが、見てはいけないものを見てしまった感じですね。

この決して好感を持てない青年ニーマンを演じた(うまい!)マイルズ・テラー、『ラビット・ホール』(10)でニコールと共演してた少年だったんですね。
正直覚えてないけど、ウツウツとしたモノを抱えているようなネクラな役が似合いそうな風貌です。

この映画、その展開にもちょっとびっくりです。
ジャズバンドのコンテストに不慮の事故で遅刻しそうになったニーマンは、ギリギリに会場に到着します。
しかし、レンタカーの店にスティックを忘れた事に気がついた彼は、車に忘れただけと嘘をついて引き返します。
そして、その後。。。
繰り返しますが、この先ネタバレしています。

この車の事故で彼は死んだと思った人は、私だけではなかったはず。
なので、ひっくり返った車から彼がはい出してきて、会場に歩いて行き、ドラムを叩こうとしたその展開に目が点でした。
もう、ここまできたらマンガです(笑)
常軌を逸してます!

先日見た「バードマン」の音楽(ドラム)がすごく印象的だったのとは対照的に、この映画は演奏シーンが多くを占めている割に音楽そのものの印象はぼやけています。

だいたい、血のにじむような努力とか、激しい罵倒にも耐え忍んでとか、そんな事で人の心を動かす音楽を演奏できるなんて、個人的には全く思えないのですよね。
フレッチャーに関しても、世に卓越した人材を送り出すためあえて鞭をふるっている、なんていう好意的な見方は出来ないし。
(かつての生徒が亡くなった話をした時の涙も、芝居にしか見えなかった)
彼からはむしろ、何かに復讐しているような執念深さを感じます。

それでも、ニーマンの不運は彼自身によるところが大きい。
1/車で事故った
2/そのまま演奏しようとしてバンドに迷惑をかけた
3/舞台で教師をなぐる←逆ギレ
4/再会した教師の誘いに(懲りずに)乗る
など、彼自身が招いた結果という気がするわけです。

しかし、4番目の行動があるからこそ、この映画が盛り上がったんですよね。
このラストがあったからこそ、面白い映画だと感じることができたんだろうし。

けどね、でもね。。。
あんな風に奇跡の時間が流れたとしても、やっぱりそんなものは単なる一瞬の夢ですよ。
なーんて、醒めた目で見てしまう(素直に受け取れない)私も一方にいるのです。

TOHOシネマズ 梅田 にて鑑賞

 

セッション コレクターズ・エディション[2枚組] [DVD]