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ゆるり鑑賞 Yururi Kansho

映画や海外ドラマ、たまに本の感想を基本ネタバレで

「間奏曲はパリで」 〜人生にはハレの日も必要〜

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公式サイト:http://kansoukyoku-paris.jp/
※音声が出ますのでご注意ください

監督・脚本:マルク・フィトゥシ
撮影:アニエス・ゴダール
編集:ロール・ガルデット
美術:フランソワ・エマニュエリ
(2014年 フランス制作 99分)
原題:La Ritournelle

※ネタバレを含みます。結末に触れていますので、ご注意ください

【ストーリー】
フランス、ノルマンディ地方で畜産業を営むグザヴィエ(ジャン=ピエール・ダルッサン)とブリジット(イザベル・ユペール)は、倦怠期を迎えた夫婦。
ある日、隣家のパーティに来ていた青年スタン(ピオ・マルマイ)と知り合ったブリジットは、パリに行く計画を立てる。

昨年(2014)の「フランス映画祭」で上映された作品
こんな「寄り道」許されるのか〜?
さすが恋愛至上主義(?)のフランス的展開と言えるのかも。

パリ」という言葉の響きは日本の女子だけじゃなく、同じフランスに住む女性にとってもキラキラした輝きを放つんでしょうかね〜?

ブリジットは地元で知り合った青年との再開を期待してパリに向かいます。
偶然を装って(わざわざ来たのバレバレやけど)彼が勤める店を訪ね夕食に誘いますが、意外にこの青年がつまらないヤツで(笑)
思い描いていたようなアバンチュールには発展しないのです。
知り合った時、彼が若い娘をソデにして自分を慕ってくれたから、ブリジットはちょっと嬉しくなっちゃったんでしょうね。

がっかりしたのもつかの間、同じホテルに学会で来ていた歯科医ジェスパー(ミカエル・ニクビスト)から夕食に誘われるブリジット。
ジェスパーと散歩している彼女をそっと影から見ているのは、なんと夫のグザヴィエです。
彼は妻の様子に異変を感じて、パリに来ていたのです。
他の男性と楽しそうに過ごしている妻を目撃したグザヴィエ、何とも切ないシーンです。

この後グザヴィエは、アクロバットの勉強をしている息子を訪ねます。
この息子のパフォーマンスがなかなか素敵でした。
そして、そんな息子を誇らしげに見る父親グザヴィエの表情が良いのですよ。
夢に向かって進む子供を愛を持って見守る親、いいな〜。
もう、恋の戯れとかどーでもいいやん、とか思っちゃいます。

けれど、日常の生活の中でオリのようなものが溜まることもあります。
ブリジットの場合は、それが胸の上の赤い発疹に表れているんでしょう。
誰だってどこかでガス抜きをしているんだろうけど、彼女のソレはなかなか大胆です。
これがインド映画だったら、いきずりの相手と一緒に寝る展開には決してならないだろうし、日本映画だったら、その後の夫婦関係は破綻してしまうんじゃないかな〜などと思います。

ここでは夫グザヴィエはだまって彼女を受け入れ、今のブリジットが必要とすることに応えようとします。
かつて、自分も彼女と同じ過ちをおかした事があり、それをブリジットは知っていたのだと知った事も大きな要因なのかもしれませんね。

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イザベル・ユペール演じるブリジットがコミカルでキュートです。
そのファッションンも、さりげないのに彼女の髪色も含め色彩のトーンやテイストに統一感があってとてもお洒落。
いつもかぶってるファーの帽子もブリジットにすごく馴染んでて可愛い。

グザヴィエがブリジットに出逢った頃の気持ちを表すキーワードとも言えるのが「羊飼い」
グザヴィエがパリで見ていた羊飼いの絵は、誰の作品なんでしょうか?
ミレーの 「羊飼いの少女」とは違うし、気になるところです。

テアトル梅田にて鑑賞。