読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

ゆるり鑑賞 Yururi Kansho

映画や海外ドラマ、たまに本の感想を基本ネタバレで

「トレヴィの泉で二度目の恋を」

f:id:YURURI:20150303000646j:plain

公式サイト:http://torevinoizumide.com/
※音声が出ますのでご注意ください

監督・脚本:マイケル・ラドフォード
脚本:アンナ・パヴィニャーノ
製作:エドワード・サクソン / ニコラス・ヴァイバーグ / マティアス・エーレンバーク / ホセ・レビ / リカルド・クラインバウム
撮影:マイケル・マクドノー
プロダクションデザイン:ステファニー・キャロル
衣装デザイン:ゲイリー・ジョーンズ
編集:ピーター・ボイル
音楽:ルイス・バカロフ
(2014年 アメリカ制作 97分)
原題:ELSA&FRED

※ネタバレを含みます

エルサ(シャーリー・マクレーン)のアパートの隣の部屋に、80歳の男やもめフレッド(クリストファー・プラマー)が引っ越してきた。
外にも出かけず、毎日無気力な生活をおくっているフレディの事が気になるエルザは。。。。


楽しくて、ちょっとホロ苦い。
主演の二人には魅せられるけど、個人的にはちょっと物足りない感じが。

さて、主役となる二人の老人、なかなかどちらもくせ者です。

フレディは「そこそこの人生なんて意味がない」「私は生きる屍だ」などとうそぶく、偏屈で頑固な爺さん。
しかし、娘リディア(マーシャ・ゲイ・ハーデン)が雇った家政婦ラヴァーン(エリカ・アレクサンダー)を迷惑がりながらも、仕事がないという彼女をそのまま雇い続けたり、お金に苦労しているというエルサに小切手を返したりするという、心優しい一面も持っているのです。

一方のエルサ、こちらも息子レイモンド(スコット・バクラ)が母親の事をやたら心配していますが、こちらはそれなりの理由があると後でわかります。
エルサは陽気で人生に前向きですが、罪の意識もなく嘘をつくという困ったくせがあります。

いや、実際こんな自由奔放なお婆さんがいたら、結構周りは迷惑ですよ〜。
「ウィークエンドはパリで」でも出て来たけど、映画じゃなかったら無銭飲食は笑って許せませんからね〜
それでも、愛嬌とユーモアのセンスがあるからエルサは魅力的です。

そんな彼女の大好きな映画が、フェリーニの「甘い生活」(La dolce vita)です。
エルサの夢はいつかローマに行って、トレヴィの泉でアニタ・エクバーグが演じた役になりきる事。
「甘い生活」に登場する女性の中で、アヌーク・エーメでもイヴォンヌ・フルノーでもなく、マルチェロと戯れるこの女優に憧れるあたり、エルサの嗜好がわかる気がしますね。
そんな人だからこそ、実際にトレヴィの泉であんな事できちゃうんでしょう、うん。

個人的には、映画とかドラマのロケ地を訪ねる楽しみはわかるのですが、登場人物になりきるっていうのが、どうしても理解できないんですわ〜(笑)
要するに、理解できないとしても愛するひとがそれを望むのなら、その願いを叶えてあげたいという事なのでしょうね。
フレディの思いやりなんですね。

「人生はビギナーズ」では吹っ切れた爺さまだったクリストファー・プラマーが、今回はちょっと世間知らず(というか女性知らず)なお爺さん役です。
85歳でもまだまだハンサムでいらっしゃるので、ラブストーリーも全く違和感ありません。

シャーリー・マクレーン、この人は昔から美人じゃなくてどちらかというとファニーフェイスですよね。
愛嬌があって親しみやすくて、味がある。
お年を召されても、昔とそう変わらないそういう印象で。
グラマーでゴージャスな存在アニタ・エクバーグとは対照的です。
そういえば、エクバーグは「甘い生活」しか記憶にないなぁ。

今回のエルサの衣装は、どれもとても素敵でした。
柔らかく明るく華やかで、彼女の魅力を最大限に引き出している感じです。
年をとればとるほど奇麗にするように心がけたいな、なんて思いました。

そうそう、フレッドの孫マイケルに見覚えあるゾッと思ったら「ムーンライズ・キングダム」のサムじゃないですか〜! 成長してもそのまんまで、ちょっと笑いました。

映画のタイトルは「エルサ&フレッド」で良かったのでは?
今年度の「邦題がダサ過ぎるで賞」はこの映画に決まりですかね〜(笑)
ちなみに昨年度のソレには「僕が星になるまえに」が該当するかと思われます(汗)

テアトル梅田 にて鑑賞。