ゆるり鑑賞 Yururi Kansho

映画や海外ドラマ、たまに本の感想を基本ネタバレで

ドラマ「FARGO/ファーゴ」ちょこっと感想

2014年度エミー賞ミニシリーズ部門作品賞受賞ドラマ「FARGO/ファーゴ」の第一話が今日、STARチャンネルで無料放送されました。
字幕版(14日深夜)の初放送まで待ちきれずに、吹替版を見てしまいました。

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“This is a true story”(これは本当の話です)から始まるのは、映画「ファーゴ“Fargo”」と同じです。実はフィクションなのに。。。

勘違いしてたのですがこのドラマ、映画版のリメイクではないのですね。“ファーゴ”の世界観はそのままに、異なる登場人物で展開する異なる物語なのです。

ただ、そこに登場するキャラクターには、映画版と重なるところが見えてきます。

マーティン・フリーマン演じるレスター・ナイガードは、映画版ではもちろん、ジェリー・ランディガードの踏襲に思えます。
が、そこからはジェリーにはない邪悪な部分を感じるのです。
気が弱くて、すぐにアワアワして、計画性が無く、自己本位、
そこらあたりは共通しているのですが、レスターはもっと醜悪な感じ。

二人に共通しているのは賢くないくせに、ずるく立ち回ろうとして物事をよりややこしくしていくという所です。
で、結局底なし沼にズルズルとはまっていくという。
映画版よりももっとブラックに展開していきそうな気がして、気が抜けません〜

さて、第一話のストーリーの前半を簡単に紹介しておきます。
※ネタバレを含みます。

うだつの上がらない保険セールスマンの男レスター(Martin Freeman)は、出世している弟(Joshua Close)と比較され、妻(Kelly Holden Bashar)にもバカにされる始末。

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ある日、彼は同級生のイジメっ子サム・ヘス(Kevin O'Grady)に街で遭遇し、高校時代と同じようにからかわれる。
彼に殴られるのかと思った反動で、自らガラスに顔をぶつけてしまったレスターは病院に向かうが、ここでも1時間以上待たされ、イライラは募る一方。
そんな彼に、待合室で隣り合わせたローン・マルヴォ(Billy Bob Thornton)が話しかけてくる。

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事情を話すうち、ローンに「私だったらサムを殺す」と言われたレスターは「だったら君が彼を殺してくれ」と冗談で言ってしまう。

その後、サムやレスターの妻の殺人(けっこうな流血シーン)があり、そこそこグロいです。映画の“粉砕器”ほどではないですが、今のところ。
レスターが思った以上に悪いヤツなのは予想外でしたが、マーティンがすごい嫌らしいヤツに見えてくるから面白い。

ビリー・ボブ・ソーントン演じる謎の人物ローン・マルヴォは、映画版の間抜けな犯人達とは全く異なるキャラクターです。
不気味でキレもの、だけどどこかチャーミング。
しかし、まだ1話見ただけですので、今後この印象も変わっていくかもしれません。そこんところも楽しみ。

映画「ファーゴ」では、そのやりきれないような展開の中、フランシス・マクドーマンド演じるマージがホノボノとした雰囲気を醸し出してくれて、救われました。
そんな愛すべきキャラクターが、このドラマの中で生まれるのか? そこもひとつのポイントだと思います。

女性警官モリー(Allison Tolman)の、ドッシリとした雰囲気に今後期待が持てますし、
警官グリムリー(Colin Hanks)がどんな風にからんでくるのかも、待ち遠しい。
コリン・ハンクスといえば、コメディ映画「オレンジカウンティ」(2002年)
長らく見てないけど、面白くて好みだった記憶が。また見たいなぁ。

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ところで、ここのところ映画館に行けてないので映画レビューをお休みしています。
ホビットあたりから、上映中の映画に関するレビューを復活させたい思っています。