ゆるり鑑賞 Yururi Kansho

映画や海外ドラマ、たまに本の感想を基本ネタバレで

「ラスト・デイズ・オン・マーズ」 〜フツウにマジメ〜

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公式サイト:http://www.lastdaysonmars.com/
※音声が出ますのでご注意ください

監督: ルアリー・ロビンソン
(2013年 イギリス/アイルランド制作 98分)
原題:THE LAST DAYS ON MARS

※ネタバレを含みます。結末に触れていますので、ご注意ください

【ストーリー】
2036年。人類は火星への有人調査飛行を実現させた。
8人の乗組員を送り込んだ、この探査計画“オーロラ・プロジェクト”は、
目立った成果を上げられないまま6カ月の月日が過ぎていた。
そして迎えた任務最後の日。ひとりの隊員が発掘した化石から
微小生命体の細胞分裂が確認された。
世紀の発見に色めき立つ隊員たちは残されたわずかな時間の中で、
この未知の生命体の解明に急ぐのだが…。
(公式サイトより転記させていただきました)

シドニー・J・バウンズの短編小説を基に描くSFスリラー

こじんまりとしたsci-fiモノが見たい気分で足を運びました。
そこんところは予想通りでしたが、なんというか
全てが普通な感じで、少し物足りなかったかな。

火星での任務最終日、悪性のバクテリアに感染し
ゾンビ化した乗組員。彼らと闘い、逃げ、
ついには最後の一人となってしまう主人公。。。。
どこかで見たような物語ですね(笑)

でも、ストーリーはさして重要ではないのかも。
それよりも、それまで信頼していた相手が、
ゾンビ化して別の生物に変わってしまう、
という所がポイントになっているように思えます。
人間同士の繫がりや関係性を、一番に
描きたかったのかなぁという印象なのです。
だとしたらその人間関係を、もう少し
詳細に描いて欲しかったのですよね。

さて、攻撃的な人物キムや協調性に欠ける
マルコなどが争いの火種なのですが、
そもそもこういう人達は宇宙飛行士の人選から
はずされるはず。。と思います(笑)

以前、宇宙飛行士を選ぶ最終テストのような
ものを、何かの番組で放送で見たのですが、
閉じ込められた空間に候補者達を置いて
ストレスがかかってもイライラしないか、
極限状態でもパニックになったりしないか、
などの実験が行われていました。

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なんとなく、若田光一さんみたいな人が
選ばれるイメージを勝手に持ってます。

この映画でいえば、レーン(ロモーラ・ガライ)が
冷静で協調性があり、母性も感じさせる癒しキャラでした。
私としては、欠点もあるけど行動力のある
キムも嫌いじゃなかったんだけど。。。
演じる女優さんは「ゴーストライター」(2011年)で
ブロスナンの妻役だったオリヴィア・ウィリアムズです。
意思の強さを感じさせます。

そのキムを、何故アーウィン(ジョニー・ハリス)は
何の迷いも無く締め出したのか? そのあたりが
ちょっとビックリだったのですが、この人物は
一番理解しにくい謎の人物でした、はい。

ちゃんと丁寧に作られてると感じるし、
俳優さん達は素晴しいのですが、何かしら
もう少し遊び心のようなモノが感じられると
良かったのかもしれません。

小心者の私は、もちろん手に汗握りハラハラしましたよ。

シネ・リーブル梅田にて鑑賞