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ゆるり鑑賞 Yururi Kansho

映画や海外ドラマ、たまに本の感想を基本ネタバレで

「マダム・イン・ニューヨーク」 〜ダンスシーンはお約束〜

映画 ま行

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公式サイト:http://madame.ayapro.ne.jp/
※音声が出ますのでご注意ください

監督・脚本:監督・脚本: ガウリ・シンデー
(2012年 インド制作 134分)
原題:ENGLISH VINGLISH

※ネタバレを含みます。結末に触れていますので、ご注意ください

【ストーリー】
シャシ(シュリデヴィ)は、二人の子供と忙しいビジネスマンの
夫・サティシュ(アディル・フセイン)のために尽くす、
インドのごく普通の主婦。料理上手な彼女は、お菓子“ラドゥ”を
贈答用として販売する程の腕の持ち主。
そんな彼女の悩みは、家族の中で自分だけ英語ができないこと。
 (公式サイトより転記させていただきました)

スラムドッグ$ミリオネア」や
「ライウ・オブ・パイ」のように
欧米制作でインドの人が主役の映画だと
思いこんでたのですが、、、、
実はボリウッド映画だったんですね。

なので、ややベタな作りになってます。
話の補足のような歌詞の曲が流れる演出
(韓国のTVドラマでもよくある気がする)が
あまり好きではないのですが、
多用されてなかったのが幸いでした。

みんなで歌って踊っての大円団だろうなぁという
予測はついてしまいますが、ご都合主義の
ありえないようなストーリー展開ではなく、
一つ一つのエピソードが丁寧に描かれていて
それが集積されて物語を紡いでいくような
展開に好感が持てます。

さて、主人公のシャシほどではありませんが、
私は英語が話せない事もコンプレックスの一つです。
うちの相方が少々英語を話すので、そういう友人が
集まった時は若干疎外感があります。。。

そんな私から見ると、シャシの様子は
「そこまで卑屈にならなくても」と痛くもありますが、
共感する部分もあるわけで。
そう、自分がコンプレックスとして感じているのなら、
それを受け入れて克服する努力をすれば良いノダ!
(言うのは簡単なんだけど、これがなかなか難しい)

彼女がコーヒーショップでアタフタして慌ててしまう様子には、
順番待ちしている間にオーダーのシミュレーションしとこうよ!
なんてちょっと歯がゆかったりしますが
“jazz”の発音がちょっと可笑しかっただけで、
あんなに笑いのネタにされると心外ですよね。
実際、私には発音の違いがよくわかりませんでした(汗)

しかし、恥じてばかりでは人間進歩がないわけで、
シャシはNYで英会話クラスに参加します。
このクラスのメンバーが皆個性的で面白いのです。
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無愛想で無口なアフリカ系の男子も実は良いヤツだったり、
ちょっとずつ皆が心を開き連帯感を持つ様子も
面白く描けてるなぁと思います。一人ではくじけそうでも、
互いに励まし合う仲間がいると続けられる事も多々あります。
しかも先生がゲイなので、ソフトな感じで優しくて★
こんな先生なら私も通いたい。

笑えるシーンが多かったのも、この英会話クラスでの
やりとりです。あと、航空機内のシーンも爆笑モノです。
この機内で親切だった紳士(アミターブ・バッチャン)は、
とても有名な俳優さんの特別出演だったということです。

ところで、英語を話せるようになる事がこの物語の
軸ではなく、元々自立する事が認められていないような
主人公の家庭環境において、家族から軽視されるような
境遇にさらされているという事が問題なのですよね。

そういう意味で、結婚パーティでのシャシのスピーチは、
すごく辛辣な内容だったけど、本人は皮肉のつもりではなく、
自分の家族にこうあって欲しいという願望が出てたという
事なんでしょうかね。いや、聞いてる本人達(夫・娘)は
かなり顔が曇ってたので、映画を見ている者に向けての
メッセージでしょうか。女性が生きにくい社会ですね。

フランス人からのアプローチにとまどうシャシですが、
安易にそちらに転ばないのが、さすがインド映画。
道徳的に絶対許されないんだと、想像できます。
これに関連するのか、
「自分を愛することを知れば、古いものも新鮮に
見えてくる」というシャシの言葉には、共感できました。

若干長くはありますが、こぴっと頑張ってみようかな〜と
前向きな気持ちにさせてくれる映画です。

テアトル梅田 にて鑑賞。