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ゆるり鑑賞 Yururi Kansho

映画や海外ドラマ、たまに本の感想を基本ネタバレで

「大統領の料理人」 〜美味しい映画〜

HAUTE CUISINE

公式サイト:http://daitouryo-chef.gaga.ne.jp/ 音が出ます!

監督・脚本:クリスチャン・ヴァンサン
脚本・製作:エチエンヌ・コマール
製作:フィリップ・ルスレ
音楽:ガブリエル・ヤーレ
(2012年 フランス製作 95分)
原題:HAUTE CUISINE

※ネタバレ含みます。

【ストーリー】
片田舎で小さなレストランを営むオルタンス・ラボリ(カトリーヌ・フロ)がスカウトを受け、
連れて来られた新しい勤務先はエリゼ宮
そこはなんとフランス大統領官邸のプライベートキッチンだった。
(公式サイトより転記させていただきました)

ポスターの印象から、カトリーヌ・フロ主演のコメディなのかな〜と
それほど興味がわかなかったのですが、当時の大統領
ミッテラン(1981〜1995)のプライベート・シェフとして、1988年から2年間仕えた
女性料理人をモデルとして作られた映画という事で見に行く事に。
私は「真実の物語」というコピーに釣られるヤツなんです(笑)

監督名のクリスチャン・ヴァンサンて聞き覚えがあるような。。。と思ったら
「恋愛小説ができるまで(La Discrete)」(1990年)の人でした。久しぶりの作品みたいですね。

昨日見ていたTV番組に、モデルとなった料理人ダニエル・デルプシュさんが出演されていました。
このテレビからの情報で知った方がいたのかどうかはわかりませんが、
映画館は大入り!で込んでました。年配の方が多かったかな。
エンドロールでバタバタと帰っていく人が多いのは、こういう時のお約束のようです(笑)

映画の内容ですが、この料理人がどうやって大統領のプライベート・シェフになったのか
というサクセスストーリーではありません。
エリゼ宮に入ってから、それまでの慣習を破ってでも
顧客(大統領)を満足させようと奮闘する彼女の様子、
そして、辞職にいたる経緯やその後の事などがユーモアとほろ苦さを
交え描かれています。このほろ苦さが良いスパイスになっているんです。

それにしても、この時代の料理界はまだまだ男尊女卑が強かったんですね。
あ、もしかして今もなんでしょうか? 女性の料理人はコンテストなどでも
あまり見かけないような気がします。
にしても、あそこまで露骨な女性蔑視が存在しているとは思いたくないのですが。

出てくる料理は確かに美味しそうなんですが、少々重いなぁという印象です。
フォアグラやトリュフなどの料理は別としても、キッシュやタルト、ファルシなどの家庭料理でも
私には見ただけでお腹いっぱいになる感じとでもいうか。。。
大人になって初めて本格的なフレンチレストランに行った時、料理の最後にチーズが出てきた!と
驚いた記憶があります。フランス人の胃袋恐るべし!ですね。

メニューの立案や料理を作る過程が見ていてとても楽しく、
「バベットの晩餐会」を見た時にも感じたワクワク感を思い出しました。
それぞれの料理に合う最適なお酒の組み合わせに至るまで、
フランス料理の奥深さに少しだけ触れられた気がします。

カトリーヌ・フロはコメディエンヌとしての印象が強いのですが、
今作品のようにシリアスな部分も想像できるような役柄の方が、しっくりきます。
例えば「奥さまは名探偵〜」シリーズ(不評だったのか2作目の「パディントン発4時50分」は
日本では未公開)なんかよりは、「女はみんな生きている」などがオススメです。

梅田ガーデンシネマ にて鑑賞。