ゆるり鑑賞 Yururi Kansho

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「嘆きのピエタ」 〜好みの問題〜

PIETA

公式サイト:http://u-picc.com/pieta/

脚本・監督:キム・ギドク
(2012 韓国製作 104分)
原題:PIETA

※ネタバレ含みます。

【ストーリー】
生れてすぐに親に捨てられ、30年間天涯孤独に生きてきた借金取りの男ガンド(イ・ジョンジン)。
冷酷無比な取り立ての日々を送る彼の前に、突然母親だと名乗る謎の女(チョ・ミンス)が現れる。
女は本当にガンドの母親なのか? なぜ今、現れたのか―?
(公式サイトより転記させていただきました)

ここのところ、映画を観てガツンと心揺さぶられる経験が途絶えています。
苦手意識を捨てて、この刺激の強そうな映画を試してみようと、
炎天下の中、ガーデンシネマまで行って参りました。
いやぁー、ほんとに連日暑いですね。暑いというだけで、体力消耗します。

キム・ギドク監督は初体験。映画祭などでよくお名前を見かけますが、
以前、録画した「悲夢」(2009)を見始めたものの、生理的にダメで挫折してしまいました。
ドキュメンタリー映画「アリラン(2011)のトレーラーがすごく印象的で、
かなり個性の強い方のようにおみうけします。

今作品ですが、ある男が自殺するシーンから始まります。
最初からかなり重いというか、観辛い展開が続きます。
が、謎の女の行動はちょっと滑稽でもあります。
チョ・ミンスさんがどこか可愛いからかしらん。この女優さんは良いですね。

この映画は決してつまらない訳じゃないんですけど。。。。なんていうか、
何かを示唆するようなショット、例えばガンドの部屋から見える所に書かれた
「ハレルヤ〜」の文言や、借金の取り立て先で演じられる母親と息子の絆だどか、
そういうモノにわざとらしさを感じてしまう時点で、
私個人はこの映画にコミットできないなぁと思うのです。

ただ、先日観たインド映画「きっと、うまくいく」 の歌って踊るシーンが苦手なの以上に
人が感情を露に大泣きするショット(韓国製作作品では結構多い気がします)が
元々嫌いなのが、大きく作品の印象を左右した要因だと思います。

時々カメラが大きくブレるのは、わざとなのかな? 結構気になります。
ちなみに“ピエタ”とは、死んで十字架から降ろされたキリストを抱く母マリアの
彫刻や絵の事だそうです。

梅田ガーデンシネマにて鑑賞。