公式サイト:http://www.hysteria.ayapro.ne.jp/
監督:ターニャ・ウェクスラー
製作:サラ・カーティス、トレイシー・ベッカー
(2011年 イギリス/フランス/ドイツ 100分)
原題:HYSTERIA
※ネタバレ含みます。
【ストーリー】
1800年代、英国ヴィクトリア朝の最盛期。そこは、古い伝統を重んじるお堅い風潮一色の社会。
そんな中、革新的な病原菌説を論じたことで病院での職を失った若き医師
モーティマー・グランビル(ヒュー・ダンシー)は、女性医療ではロンドンの第一人者とされる
医師ロバート・ダリンプル(ジョナサン・プライス)の下で働く事になる。
(公式サイトより転記させていただきました)
休みの日に家に籠る生活が続くと、なぁんか出かけるのがおっくうになってしまいます。
「魔女と呼ばれた少女」を見に十三まで行く予定にしていたけど、ちょっと気が乗らないなぁ。
で、“シネマート心斎橋”に行くことに。ここは家からギリギリ歩いて行ける距離です。
ちょうど気になってたこの作品が上映中で良かった♪
意外に拾いものでした。というか面白くて、私好みの映画です。
19世紀ロンドンで、世界初の電動バイブレーターが発明されたという、事実に基づく話。
けど、プロローグで「事実に基づく話です」と二度クレジットが出たのが、
ちょっと怪しいけれど(笑)
当時は「ヒステリー」という病気だとされていた女性の症状は、
今で言えば、性的欲求不満によるストレス性疾患という事になるんでしょうか?
疑問なのは、その症状をやわらげるために実際に医者でああいった治療をしていたのか?
という事です。医療行為として大真面目に行っているのが、なんとも。。。。
しかしこの映画ではその辺りが、全くイヤらしくもなく下品でもなく、
ニヤニヤ笑いを誘うような可笑しさをもって描かれています。
実際、この時に開発されたバイブレーターは、初めて特許を得た医療電気製品のうちの
一つだというのですから、当時、医療行為を行う画期的な道具として真面目に作られた
という事は推測できるのです。
その開発者でもあるグランビル医師役は、育ちの良さが滲みでているヒュー・ダンシー。
そして開発のヒントを与えたジョン・スミス卿にはルパート・エヴェレット。
ジョナサン・プライスも加えたこの辺りのキャスティングがイギリス人俳優好きには嬉しい。
最近、BBC&HBOのミニシリーズ「パレーズ・エンド」でルパートを見て、
一瞬彼だと判らなかったのですが、若い頃に比べてふっくらとし、立派なヒゲもたくわえて
貴族的な優雅さに年を重ねて貫禄が出てきた感じです。
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マギー・ギレンホールが行動力のある自由な女性をイキイキと演じています。
彼女はこういう役が似合いますね。
バッキンガム宮殿のビクトリア女王と思われる人物に、アレが届くあたりは
イギリス流のユーモアでしょうか。
シネマート心斎橋にて鑑賞。