公式サイト:http://sugarman.jp/( 音が出ます!)
監督・製作・撮影・編集:マリク・ベンジェルール
製作:サイモン・チン
製作総指揮:ジョン・バトセック
撮影監督:カミラ・スカーゲルストロン
(2012年 スウェーデン/イギリス 85分)
原題:SEARCHING FOR SUGAR MAN
※ネタバレ含みます。
【ストーリー】
1960年代後期のアメリカ、ミシガン州デトロイトに一人の天才ミュージジャンが存在した。
彼の名は、ロドリゲス。地元のバーやクラブでプレイしているうちにプロデューサーの目に留まり、
70年代にデビュー・アルバム「Cold Fact」を、
その翌年にセカンド・アルバム「Coming from Reality」をサセックス・レコードからリリースする。
その音楽性から、同時代に一世を風靡していたボブ・ディランと比較されるほど、注目を集めていた。
しかし、レーベルの期待とは裏腹にアルバムはまったく売れず、
契約を解除されたロドリゲスは音楽シーンから完全に姿を消してしまう。
(公式サイトより転記させていただきました)
このドキュメンタリーが製作されなかったら、おそらくその名が日本で知られる事も
なかった一人のミュージジャン、彼の声に魅了されました。
そして、その生き方、姿勢にも。
そんな彼の音楽が、何故か南アフリカで爆発的にヒットし、受け入れられたという事に、
音楽に国境はないんだなぁと、改めて思います。
当時過渡期にあった南アフリカにおける人々の心情と、彼の音楽にあるメッセージ性が
ピタリとはまったのかもしれません。
しかし、ロドリゲス自身はもちろん、サセックス・レコードにも
そういった情報はいっさい入ってなかったようで、当然印税も全く入ってなかったよう。
ここら辺は、なんともくやしいなぁと凡人である私は思ってしまうのですが。
南アフリカ在住のロドリゲスファン、彼らの熱意とロドリゲスの音楽に対する今も変わらない姿勢、
双方が同じ方向を向いて実現した南アフリカでのステージ。これを観るとやはり胸が熱くなります。
そして、あくまでもさわやかなロドリゲスの生き方。力が抜けてるというか一本筋が通っている。
年を重ねることも悪くないなぁとも思わせてくれますし。
ロドリゲスの仕事仲間だと思われる、レンガ職人のおじさんの話っぷりが面白かった。
彼のCDを聞いた事がないので「くれ」と言ったのに、くれなかったとか、
2万人の観客でウッドストックみたいだ、とかいうテキトーな情報とか。
苦笑してしまいました。
ところで、邦題は「シュガーマンを探して」で良かったんじゃないでしょうかねー。
梅田ガーデンシネマにて鑑賞。