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ゆるり鑑賞 Yururi Kansho

映画や海外ドラマ、たまに本の感想を基本ネタバレで

「the Future ザ・フューチャー」 〜始まりの終わり〜

映画 さ行

THE FUTURE.jpg

公式サイト:http://www.the-future-film.com/

監督・脚本:ミランダ・ジュライ
製作:ジーナ・ウォン、ローマン・ポール、ジェルハルド・マイナー
製作総指揮:スー・ブルース・スミス
共同製作:クリス・スティンソン
撮影:ニコライ・フォン・グリーニヴェッツ、エリオット・ホステッター
編集:アンドリュー・バード
音楽:ジョン・ブライオン
衣装: クリスティ・ウィッテボーン
(2011年 ドイツ=アメリカ 91分)
原題:THE FUTURE

※ネタバレ含みます。

【ストーリー】
ソフィー(ミランダ・ジュライ)は35歳、
ジェイソン(ハミッシュ・リンクレイター)との同棲は4年目。
LAの小さなアパートで、それなりに幸せな生活を送っていた。
インターネットをしたり、冗談を言い合ったり。
ある日ふたりは、ケガを負った迷い猫を動物シェルターに運んだ。
パウパウという名前をつけた。これがパウパウとの出会い。
突然ふたりに訪れた小さな小さな変化。
(公式サイトより転記させていただきました)

野良猫の独白で始まり、終わるこの映画、
最後には「生きている間は、ほんの始まり」なんて猫に言わせてしまう。
思いの外、結構残酷でしんどい映画です。
それでも、なんとかなりそうな気がするような、そんなうっすらとした明るさが
残っているのは、作品の端々にどこかとぼけた感じが散らばっているせいかも。

ソファに寝っ転がったまま寛ぐカップル。
お互いの超能力を語り合ったり(ここでジェイソンの主張する「時が止められる」能力は、
のちのちの伏線になるのですが)して、なんだかまったりとした空気が流れています。

ところが、野良猫に名前を付けその子を引き取る事に決めた事から、二人の生活に変化が。
猫が来ると制限されてしまうであろう自由を満喫しようと、ソフィーは決心します。
けれども、本当にしたかった事を自由にやろう!とすればするほど、
それに縛られ、自由とはほど遠い精神状態になっていく彼女。

そして、自分自身ではどうにもできないその焦燥感を、
他者との関係性によって埋めようとしてしまいます。。。。ように私には見えました。

そう、働いてたって(長時間拘束される仕事は別としても)ダンスは創作できるだろうし、
自分の生活を見つめ直すことはできるんですよね。
日々の営みの中で積み重ねていく事って、地味やけど意外に大切かもと思ったりします。

ジェイソンが仲良くなるお爺さん、本当に普通な感じが良いわ〜と思ってたら、
彼は俳優さんじゃなくて、なおかつ映画の中でのエピソード(奥さんに送ったカードとかの)も
本当の事だそうです。作り物じゃないこの“素”な感じは、見る者を惹き付けます。

見ている側が期待する展開にはならない映画、それでも暗くならないのが不思議なんだけど。

梅田ガーデンシネマにて鑑賞。