ゆるり鑑賞 Yururi Kansho

映画や海外ドラマ、たまに本の感想を基本ネタバレで

「グランド・イリュージョン」 〜ウディ・ハレルソンの胡散臭さは良い〜

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公式サイト:http://www.grandillusion.jp/
※音声が出ますのでご注意ください

監督:ルイ・ルテリエ
脚本・原案・製作総指揮:ボアズ・イェーキン
脚本・原案:エドワード・リコート
脚本:エド・ソロモン
(2013 アメリカ 116分)
原題:NOW YOU SEE ME

※ネタバレ含みます

【ストーリー】
その夜、ラスベガスで起こった奇想天外な犯罪は、FBIが誇る世界最高水準の
捜査能力をもってしても解明不可能だった。スゴ腕のマジシャン、アトラスを
リーダーとする4人組のスーパーイリュージョニスト・チーム
“フォー・ホースメン”が、ラスベガスのショー会場にいながら遠く離れた
パリの銀行の金庫を襲い、320万ユーロもの札束を消失させてしまったのだ。
はたして彗星の如く現れたスーパーイリュージョニスト・チームの真の目的は
何なのか。(公式サイトより転記させていただきました)

なんだか、1つ前に見た「トランス」と似たような感覚になった映画。
こちらも「トランス」同様、今後鑑賞予定のある方は
ここから先はご覧にならないでください

序盤のめまぐるしい展開には、すごい求心力があります。
黒幕によってスカウトされた4人が、その1年後にラスベガスで華々しく
デビューし、前代未聞のイリュージョンをやってのけるあたりまでは
息もつかせぬ面白さがありました。

ただ、2回目となるニューオリンズでのショーが終わった後の逃亡劇から
ちょっと間延びしてしまいましたね。カメラのブレに酔いそうになったし。

FBI捜査官のディラン・ローズ(マーク・ラファロ)と
インターポールから派遣された捜査官アルマ(メラニー・ロラン)の
ロマンスも、なんとなくしっくりこなかったかな。

結局誰が黒幕なのかという結末に関しては、アガサ・クリスティ
アクロイド殺し」で使った手法と同様、ちょっと禁じ手かもと思う
オチとなっています。

深く考えない方が良いタイプの映画かもしれません。
トリックのタネ明かしも、ありえへん!と思う部分がなきにしもあらずですが、
エンターテイメントとしては、そこそこ楽しめる映画だと思います。
内容は深くは無いけれど、このショウは視覚的にDVDより劇場鑑賞向きでしょう。
後から考えるとなるほど〜と思う様な伏線も所々はってあります。

マジシャンが主人公の映画では「プレステージ」(2006年)が記憶にあります。
こちらはちょっと風変わりな物語(科学者ニコラ・テスラが出てきたり)でした。
どちらかというと、こういった不思議な作風の方が個人的には好みですね。
「プレステージ」にもマイケル・ケインは出てましたが、
今作のような、あまり知性を感じさせない深みのない人物象を
彼が演じるのは珍しいように思います。

大阪ステーションシティシネマ にて鑑賞。