今年もあと1時間で終わろうとしています。が、喉がモウレツに痛い!
家の中は散らかり放題、年賀状も全く準備できていないという状況。。。。
今更あせってみたって仕方がないし、こんな夜はのんびりと過ごす事に。
録画しておいたこのドキュメンタリー、見ている間にだんだん夢中になって前のめりに。
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ベリー・ゴーディー・ジュニアが1950年代後半にデトロイトで設立したレコードレーベル
モータウン(自動車産業で知られるデトロイトの通称、「Motor town」の略)・レコード。
そのレコーディング・バンドとしてあの独特な“モータウン・サウンド”を確立し、
多くの名曲に魂(ソウル)を吹き込んで陰から支えた“ファンク・ブラザース”のドキュメンタリー。
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↑1989年のラルフ・J・グリーソン賞を受賞したこの本を基に製作されたという事で、
モータウン初期から会社がロスに移ってしまうまでと、
偉大なベーシスト、ジェームス・ジェマーソンを中心に描かれています。
あのジャクソン5がヒットを飛ばした時代は、その後になるようですね。
初期のモータウンはレコードに演奏者のクレジットを載せていなかったため、
彼らの名前が一般的に語られる事はほとんどなかったという事ですが、
名声だけではなく、金銭的にも恵まれていなかったようです。
会社はおそらく、大儲けしてたのにねぇ。
モータウンでの初演奏から41年経ち再結成されたファンク・ブラザースが
ヴォーカルとして現役のアーティストを招き、行ったライブの様子は見応えも十分です。
ジェラルド・レヴァート(Gerald Levert)が歌う“Reach Out I`ll Be There”
(オリジナルはフォートップス)や、
ジョーン・オズボーン(Joan Osborne)版の“Heatwave”
(オリジナルはマーサ&ザ・ヴァンデラス)など、
いずれもオリジナル版よりも重厚感があり、
初期のモータウンサウンドはちょっと軽すぎてあまり好みではない私も
意外な位、引き込まれました。
“What's Going On”は、チャカ・カーン(CHAKA KHAN)が熱唱。
マーヴィン・ゲイのオリジナルももちろん良いのですが、こちらも素敵です。
やっぱりこの曲は偉大やなぁ〜!
会社の栄光とは裏腹な、ミュージシャンのその後の人生の影の部分も描かれます。
以前、M.J.も「偉大なミュージシャン達が、食べるにも困るような状況に陥っている状況がある」
等と言っていましたが、労働組合があるわけでもなく、契約も一方的なものだったと想像できます。
驚いたのは、ある日スタジオに行ったら「会社がロスに移る」と張り紙が貼ってあっただけ
という話。人を、使い捨てみたいな扱いしたらアカンやろー、ベリー・ゴーディー!
ここら辺の悲哀は映画「キャデラック・レコード」と共通したものを感じます。
彼らが音楽を愛し、それぞれの情熱が集まって創られたサウンドだから
今聴いても、心に響くものがあるのだろうと感じます。
ファンク・ブラザースのメンバー内では、人種を越えた関係性が築かれていて、
(それは、あの人種間の対立が表面化した時代であってもそうなのだから)
やはり音楽の持つ力は大きいなぁと思います。
少しだけ世界を平和に近づける力を持っている、それが音楽かもしれないと
信じたくなる瞬間のある映画です。
熱い音楽に涙が込み上げてきたのは久しぶり。
年の終わりにホンモノの音楽が聴けて、清々しい気分です。
今年一年、無事に過ごせた事を感謝します。
そして、来年が皆様にとっても幸多き年になりますように!