ゆるり鑑賞 Yururi Kansho

映画や海外ドラマ、たまに本の感想を基本ネタバレで

「恋のロンドン狂騒曲」〜喜劇というより悲劇かも?!〜

london.jpg

公式サイト:http://koino-london.jp/音が出ます!

監督・脚本:ウディ・アレン
製作:レッティ・アロンソン、スティーヴン・テネンバウム、ジャウマ・ロウレス
共同製作:ヘレン・ロビン、ニッキー・ケンティッシュ・バーンズ
製作総指揮:ハビエル・メンデス
共同製作総指揮:ジャック・ロリンズ
製作補:メルセデセ・ガメロ
撮影監督:ヴィルモス・ジグモンド
美術:ジム・クレイ
編集:アリサ・レプセルター
衣装:ベアトリクス・アルナ・パーストル
(2010年 アメリカ・スペイン 98分)
原題:YOU WILL MEET A TALL DARK STRANGER

※ネタバレ含みます。

【ストーリー】
ある夜突然、死の恐怖に襲われたアルフィ(アンソニー・ホプキンス)は、
それ以来若返りの特訓に励み、挙げ句の果てには妻を捨て、
金髪のコールガールを恋人にする始末。
一方長年連れ添った夫に去られ、茫然自失のヘレナ(ジェマ・ジョーンズ)は、
占い師のインチキ予言だけが心の拠り所に。
そんな折、アルフィ&ヘレナの娘サリー(ナオミ・ワッツ)と、
一発屋作家ロイ(ジョシュ・ブローリン)との夫婦関係にも危機が勃発。
(公式サイトより転記させていただきました)

うーん、かなりシニカルな話ですねー。イギリスが舞台だからという訳でもないんでしょうが。
この後に作られた「ミッドナイト・イン・パリ」は楽しくてルルル〜♪といった映画でしたが、
こちらはなかなか手厳しい作品です。

最初にシェークスピアの名前が出て“人生に何の意味も無い”的な語りがありますが、
シェークスピアの喜劇は“主人公たちが障害を乗り越えて、最後には
めでたしめでたしのオチがある”という印象なので、それとはかなり違います。

「人生は、しょせん空騒ぎ」という感じですが、ここまでくると
悟りの境地という気がしないでもありません。

アレンは音楽の使い方がやっぱり上手いですね。
中でも、tail rothによるギターソロ“Grave Assai”が印象的です。
http://www.youtube.com/watch?v=7WNXYg7WfIY

イギリスのドラマや映画でおなじみの俳優さん達が、チラホラ出てはりました。
その一人、占い師の人は語尾にいちいち「マイダーリン」と付けるのが可笑しかった。
シャーメイン役のルーシー・パンチという女優さん、アホなねえちゃんに
なりきってて上手かったですわ〜。
あと、最初から最後まで結局一人相撲とってたん?と滑稽というより
痛々しかったのがサリー。ナオミ・ワッツ可愛いねぇ。


一つ一つの話はよく考えると結構深刻なんですよね。
登場人物達はみな滑稽で、なんだか憎めないの存在なのが救いです。
アレンらしい作品だと思います。

大阪ステーションシティシネマにて鑑賞。