ゆるり鑑賞 Yururi Kansho

映画や海外ドラマ、たまに本の感想を基本ネタバレで

「ダーク・シャドウ」 〜B級映画的面白さ〜

DarkShadows

公式サイト:http://wwws.warnerbros.co.jp/darkshadows/index.html

監督・製作:ティム・バートン
製作総指揮:クリス・レベンゾン、ナイジェル・ゴストゥロウ、ティム・ヘディングトン、ブルース・バーマン
製作:ジョニー・デップ、リチャード・D・ザナック、グレアム・キング、クリスティ・デンブロウスキー、
    デヴィッド・ケネディ
脚本:セス・グレアム=スミス
撮影:ブリュノ・デルボネル
美術:リック・ハインリクス
衣装:コリーン・アトウッド
編集:クリス・レベンゾン
音楽:ダニー・エルフマン
(2012年 アメリカ 113分)
原題:DARK SHADOWS

※ネタバレ含みます。

【ストーリー】
時は1972年。200年の眠りから目を覚まし、ヴァンパイアとして子孫の前に現われた
バーナバス・コリンズ(ジョニー・デップ)。かつては繁栄を誇った名家にもかかわらず、
今は見る影もなく没落してしまった末裔と出会い、バーナバスは一家の復興を心に誓う。
しかし、200年のあいだに世の中はすっかり様変わり。
バーナバスは何をやってもズレまくり、何を言ってもスレ違う。
そのおかしな言動のせいでコリンズ家に巻き起こる珍騒動。
それでも、彼の家族愛は止まらない! 
果たして家族思いのヴァンパイアは、
魔女の手から家族を守り、没落した一族の繁栄を取り戻せるのか?
(公式サイトより転記させていただきました)

B級っぽい味わいのドタバタコメディです。
ビートルジュース」(1988年)が好きな人は、気に入るかも。
個人的には、正直今ひとつ乗れない部分もありました。
作品の個性というか何か突き抜けたものを感じなかったせいでしょうか。

それでも、枯れた木の形状やその色彩が特徴的な背景映像を見ると、
ティム・バートンの映画だぁ〜!と気持ちが盛り上がるし、
人間ドラマを中途半端に描いた映画なんかよりはかぜん面白くて好きだなぁと感じます。

T.バートンがこれまで手がけてきたファンタジー映画に比べ、
荒唐無稽な話という点では「ビートルジュース」に、
切なさでは「シザーハンズ」に、
舞台美術的な美しさでは「スリーピー・ホロウ」に、
キャラの強烈さでは「チャーリーとチョコレート工場」に、
娯楽性では「スウィーニー・トッド〜」に、
それぞれ及ばない気がします。
逆に言えばそれらの要素全てを含んでいるという事で、
T.バートンらしい映画でもあるなぁと思うのです。

ミシェル・ファイファーとヘレナ・ボナム=カーターは個性が強くない控えめな役どころ。
逆にエヴァ・グリーン(魔女アンジェリーク)がぐいぐいきてましたが、
この女優さんとJ.デップの組み合わせが、なんかしっくりこなかったのかも。
J.デップ自身は、相変わらず彼独特の味を出してましたよ。
彼とデヴィッド(ガリー・マクグラス)の絡みは面白かったし。
一番印象的だったのは、ウィリー役のジャッキー・アール・ヘイリーかな。

この映画には、1970年代のカルチャーが色々と登場します。
映画「スーパーフライ」や、アリス・クーパー♪(ライブさながら拘束衣を着て登場!)など。
きっと、監督が好きなんですね。

TOHOシネマズ にて鑑賞。