ゆるり鑑賞 Yururi Kansho

映画や海外ドラマ、たまに本の感想を基本ネタバレで

第18回大阪ヨーロッパ映画祭 その2「アイルランドの事件簿」

guard

監督・脚本:ジョン・マイケル・マクドノー
(2009年 アイルランド/イギリス 96分)

※ネタバレ含みます。

【ストーリー】
アイルランドでのんびり働く警官ボイル。
しかし麻薬捜査のFBIの登場で彼の日常は一変し、二人で組むことになった。
関係はぎくしゃくしたまま、麻薬取引の日はすぐそこに迫っていた。
クセのある人物とブラックユーモアが冴えるサスペンスコメディ。
(公式サイトより転記させていただきました)

作品紹介を読んだ時点で、これは見なくては!と思っていましたが、案の定、好みの作品でした。
今回のヨーロッパ映画祭は、シネ・ヌーヴォの「ヘルツォーク傑作選」と日程が重なった事もあり、
コリーヌ・セロー監督のドキュメンタリーを見逃してしまったのが、心残り。
それでも、一番見たかったこの映画を見る事ができて良かった。

アイルランドの刑事ドラマと言えば、ちょい暗めな「刑事タガート」を連想しますが、
この作品は田舎町が舞台でワラエル!笑える!

一見、いいかげんで正義感がなさそうだか実は。。。という人物像や、土地訛りのしゃべり方等、
「フロスト警部」や「ダルジール警視」を彷彿とする、いわゆるオヤジ刑事モノ

ブレンダン・グリーソン演じるボイドのキャラが、良いよね〜。
「予測不能」と言われる彼の行動には、みじんの迷いもないように見える。

そんなボイドの相棒となるのが、ドン・チードル演じるFBI捜査官のエヴェレット。
ドン・チードルって、ミス・マープル「カリブ海の秘密」でも警察官の役してたけど、
なんとなく、真面目で正義感の強い役を演じてるイメージが強いなぁ。
この二人の会話がすっとぼけててブラックで面白い。

自転車で犬を連れた少年とか、犯罪現場の写真マニアとか、
脇キャラも面白いデス。

そういえば、転勤初日に不幸な目に会うエイダン役の人、見たことあるんやけど、
だれやったかなぁ。何かイギリス系の刑事ドラマで見た気がするのが気になる。

ほどよく余韻を残すラストも、いい感じ。無理やりオチつけたり、ハッピーエンドとかに
しないところがいいよね。

この作品、2011年度英国インディペンデント映画賞
(ブリティッシュ・インディペンデント・フィルム・アワード)にて、
新人監督賞・脚本賞・主演男優賞にノミネートされているようです。

エルセラーンホール(ホテルエルセラーン大阪5F)にて鑑賞。

追記:DVD発売されてた!

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